パノスが三角翼形のDeltaWing GT コンセプトカーを公開。市販化に向け前進中

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レーシングカーコンストラクターのパノスが、三角翼型のロードカー「DeltaWing GT コンセプト」を発表しました。今年春に CGで透視図が公開されていたもので、外観は2014年にデザインを公開した4シーターバージョンの流れを汲んだものとなっています。
 

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パノスが発表した デルタウィングGT コンセプト は昨年春にそのコンセプトデザインを発表した4シーター版によく似ています。しかし、若干ボリュームを増したフロントまわりと、後輪の前に張り出すサイドポッドのデザインが大きく改められており、アリクイのようなノーズだった以前のデザインに比べればいくらかは見られたものとなっています。
  
デルタウィングの名が示すとおりフロントから後方に向かって車幅が増していく三角翼デザインを採用したロードカーで、その空力特性に優れるボディ形状により空気抵抗係数を表すCd値は0.26とパノスは主張します。ただ、DeltaWing GT にはまだ灯火類が装備されておらず、あきらかに公道を走れる仕様ではありません。

それでもパノスは今後 350〜400hp のエンジンを搭載し、車重はおよそ820〜910kg前後に抑えることを目標としています。

現状ではこの車が市販にたどり着くとは思えない人も多いかもしれません。しかし、パノスはこれまでにフロントエンジンのル・マン参戦マシンをロードカー転用した GTR1 をはじめ Eperante、Roadsterといったこれも奇抜なデザインのスポーツカーを販売してきた実績を持っています。DeltaWing GT も2015年末にはテスト走行を開始するとしており、このマシンがパノスの市販車ラインナップに加わる可能性は高いと言えそうです。

ところで DeltaWing GT のデザインを見て、日産が2013年の東京モーターショーで発表したコンセプトEV「ブレイドグライダー」を思い出した人もいるかもしれません。またデルタウィングといえば日産が2012年のル・マン24時間にバットモービル風の黒いマシンで参戦したときにマシンを供給していたメーカーでもあります。この日産デルタウィングプロジェクトも、もとはといえばパノスのル・マン参戦プロジェクトに日産が途中参加したものでした。

 
2012年のル・マン参戦後、日産とデルタウィングは袂を分かちましたが、その際主要開発者のベン・ボウルビーが日産へと移籍しました。日産はベン・ボウルビーのデザインでル・マン参戦マシン ZEOD RC を、さらに市販前提のコンセプトモデルとしてブレイドグライダーを開発していました。
  
ところが2013年の暮れにボウルビーの古巣デルタウィング社とパノスが ZEOD RC とブレイドグライダーのデザインは企業秘密保持契約違反として日産を提訴、三角翼形状の使用差し止めを訴えました。

これに対し日産は ZEOD RC、ブレイドグライダー共に「まったく新しいデザイン」と主張したものの、ブレイドグライダーの開発は停止した格好となっています。