Doctors Me(ドクターズミー)- 子宮筋腫は子どもを産まないことで、リスクが上がる!?

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子宮筋腫という病名を知っていますか?子宮の筋組織から発生する良性腫瘍で、原因は不明ですが女性ホルモンの一つ、エストロゲンが関わっているということが分かっています。

今回は、「子どもを産まないことで、子宮筋腫のリスクが上がるのでは?」などといわれている理由について、医師から聞いた話をお伝えしていきます。

子宮筋腫の症状

子宮筋腫は婦人科の良性腫瘍の中でも最も多くみられ、35歳以上の女性の15〜30%の方が子宮筋腫を持っているといわれています。

【子宮筋腫の主な症状】
・過多月経
・頻発月経
・月経痛
・貧血
・頻尿・排尿障害
・便秘
・腰痛

などです。このように様々な症状が見られますが、無症状のかたもいます。

子宮筋腫に関わるエストロゲンとは?

子宮筋腫は、性成熟期である20歳〜50歳代に大きくなり、閉経後に小さくなります。性成熟期に多くなり、閉経後に減少するホルモンは、卵巣から出る女性ホルモンである、エストロゲンがあります。このため、エストロゲンは筋腫の発育に大きく関わっているといわれています。

女性は下垂体前葉から性腺刺激ホルモンが分泌される事により、卵胞が反応し始めます。エストロゲンは卵胞の成長をサポートし妊娠しやすくするため、生理の終わり頃から分泌量が増え、排卵直前にピークを迎えます。排卵後は生理が始まる前まで減少し続けます。生理が始まる頃から少しずつまた増えて排卵直前にピークを迎える、というサイクルを繰り返しています。このエストロゲンの分泌サイクルが、子宮筋腫と深く関わりを持ちます。

妊娠とエストロゲンの関係

妊娠していない女性は、月経を毎月繰り返しているため、月経が起こってから排卵までの間、エストロゲンの分泌量は増えていきます。妊娠していないために月経回数の多くなる女性は、エストロゲンが多く分泌される状態が繰り返され、長く続く事で、子宮筋腫が育ちやすい環境にあるのです。

一方、妊娠経験のある女性の場合、妊娠中は月経が止まりエストロゲンが大量に分泌されず、ホルモンの拮抗作用により子宮筋腫の増大を回避できます。授乳期もエストロゲンの分泌量が減少するので、子宮筋腫の成長が抑制されるといえます。

子宮筋腫のリスクをあげる原因とは?

近年、子宮筋腫を持っている方の年齢幅が広がり、20歳代でも発症がみられるようになりました。 若い子宮筋腫の方が増えている原因は以下のことが考えられます。

1. 食生活やライフスタイルの欧米化
2. 女性の社会進出と晩婚化

子宮筋腫は、日本よりも欧米に多く発症しています。欧米化した食生活が、エストロゲンが多く分泌されると考えられます。 また、女性の社会進出と晩婚化により、女性が最初に子どもを産む年齢が上がっています。

女性の初産年齢は30代前半となり、20代の女性の多くが、妊娠や授乳などのエストロゲンが多く出ない期間を経験しなくなってきています。エストロゲンが若い頃に出続けていることが、若い年代の子宮筋腫を増やしている可能性があります。

【医師からのアドバイス】

子宮筋腫を予防するためには、私たちの女性ホルモンとうまくつきあっていく必要があります。規則正しい生活や、なるべくストレスのない生活スタイルにより、ホルモンバランスを整え、生理周期を整える。妊娠、出産の時期を自身のライフスタイルと照らし合わせ、考えてみるなど、日々の生活の中で考えていく必要があります。

(監修:Doctors Me 医師)