子役の芝居がウマ過ぎるでしょ(号泣)「あさが来た」4話

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朝ドラ「あさが来た」(NHK 月〜土 朝8時〜)10月1日(火)放送。第1週「小さな許嫁」第4話より。原作:古川智映子 脚本:大森美香 演出:西谷真一


4話は、こんな話


はつ(守殿愛生)の嫁ぎ先の山王寺屋を訪ねた、あさ(鈴木梨央)とはつと父・忠興(升毅)。
許嫁の眉山惣兵衛(柄本佑)は何を考えているかよくわからない人物だった。京都に戻ったはつは、許嫁の冷たい雰囲気を思い出して涙する。姉の涙をはじめて見たあさまでもらい泣きしてしまう。

女はつらいよ


元気はつらつはじまった1〜3話から一転、4話はしんみりシリアス回。
親の都合で嫁がされる女の子の悲しみが徐々に募っていく様子を、「間」を巧く使いながら、ラストの号泣まで繋いでいく。
最初の間は、能面。
初体面。はつが惣兵衛を見つめると、彼は無表情で、かすかにカラダを揺らし続けている(柄本佑のキモい演技に目が離せない)。はつの視線はそのまま上がっていき、惣兵衛の上部に飾られた能面へ。能面は、色白で、瞳は虚ろ、口元は薄く笑っているようだが、それが優しい微笑なのか冷笑なのかわからない。はつはそのまま俯いてしまう。
一方、あさの視線は、畳に上がってきた蟻の動きを追い、夢中に追った結果、滑って惣兵衛にキックするような形に。とんでもない状況にも惣兵衛は表情を崩さない。むしろいやそうにカラダをずらす。

次の間は、許嫁とその両親にお琴を披露した後、座敷にひとり残っているはつ。無音の時間が少しあってヒグラシの音が入る。再び能面を見あげたはつの潤んだ瞳に、ヒグラシの鳴く声が大きくかぶって、少女の心の震えが増幅していく。

次の間は、会話の間。
京都に戻って、あさとはつが寝ながら話すシーン。
蒼白い顔の惣兵衛を「白蛇さんや」とあさが言う根拠は「白い蛇は幸せを呼ぶよしな」って、まったくフォローになってない。
明るいあさに比べて、浮かないはつ。お互い気を遣いながら話す様子が、他人のそれではなく、仲良い姉妹の気遣いの空気にちゃんとなっていて、会話と会話の間のちょっとした間が的確で、あさが単なるがさつな子ではないのもわかる。ふたりの子役の高い能力に驚くばかり。
あさが気を使い、自分の婚約者も態度が悪いと文句を言うものの、オトコマエ度で比べたらどう考えてもはつが外れくじを引いてしまった感は否めない。
気を使って、フォローしたり同調したりし合っていたふたりだったが、無理してるためできた小さな言葉のすき間に悲しみが入り込む。
ついにはつは泣き出してしまう。
小さな女の子が抱き合っておいおい泣いていると、理不尽な不公平さが一層極まる。15分の間に、すっかりこのふたりの味方になりたい気持ちになってしまった。礼儀正しく上品なお嬢様を演じる守殿愛生の微妙に八の字に下がった眉毛が悲劇にピッタリ。
(木俣冬)