ドローもPAOK戦に満足感をみせるドルトムントのトーマス・トゥヘル監督【写真:Getty Images】

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ドルトムント、香川ら不在でEL・PAOK戦へ

 現地時間1日、ドルトムントはヨーロッパリーグ(EL)でギリシャのPAOKとアウェイで対戦した。週末に行われるバイエルン戦に備えて日本代表MF香川真司らは遠征に帯同せず、サブ組中心で挑んだドルトムントだったが、1-1のドローに終わっている。それでも、トーマス・トゥヘル監督はこの試合に満足感を示し、選手の意識もすでにバイエルン戦へ向けられているようだ。

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 ボルシア・ドルトムントは最低限の成果を手にしたようだ。2015年10月1日、BVBはヨーロッパリーグ(EL)のグループC第2節でPAOKサロニキとの試合に臨む。

 テッサロニキへの遠征に、香川真司やギュンドアン、フンメルスら5人の選手は帯同しなかった。監督トゥヘルは「疲労をため過ぎないように」と説明する。連戦を考慮して、休みが与えられた。よって、DFラインのメンバーが右からピシュチェク、スボティッチ、ベンダー、パクとなったように、今季は1度も試されなかった先発メンバーが組まれる。

 それでもリズムが極端に失われることはない。オフサイドだったが、5分、カストロがエリアの手前で奪ってロイスがシュートを打ったのを皮切りに、BVBは徐々にボールを支配していった。基本的にサロニキは5-3-2で構える。しかしボールを奪ってすぐにカウンターを組み立てては来ない。

 16分に、コンスタンティニディスのパスに反応して裏に抜け出すなど、ベルバトフは虎視眈々と裏を狙う。しかし4日前にダルムシュタットが見せたような、低い位置から鋭いカウンターをサロニキが繰り出すことはない。トゥヘルは「素晴らしい最初の30分間だった」と振り返る。27分、ホフマンの右からのクロスに、ロイスが飛び込む。左足は届かなかったが、BVBはじわじわとサロニキのゴールに迫った。

 しかし34分。ハーフウェーライン付近からダイレクトで送られたボールに、マクが裏に抜け出して、ゴールを決める。0-1。先制を許す。トゥヘルが「素晴らしいバランスを見つけた」と感じたように、前半のBVBは、即席であるにも関わらずリズムは悪くなかった。バイグルを中心とするパス交換のリズムは、控え選手の間にも浸透しつつあるのかもしれない。

 後半に入っても、サロニキは5-3-2で引いた。前半と変わらない。58分、センターサークル内でムヒタリヤンのパスをカットしたベルバトフがカウンターを仕掛ける。しかし、後に誰も続かない。とかくサロニキは1点を大事にしようとした。

ドローにも選手と監督は満足。意識は週末のバイエルン戦へ

 とにかくBVBは1点を奪いに行った。65分、ミキタリヤンに代えて前線でのターゲットマンとしてラモスが投入される。67分、シュメルツァーの左からのクロスにラモスがヘッド。しかしDFに当たってオルセンがキャッチする。70分、ロイスが直接FKを蹴る。オルセンが弾く。BVBはゴールに迫った。

 そして72分。カストロがエリア内にボールを送る。飛び込んだホフマンは触らない。意表を突かれたオルセンの前でボールはバウンドして、ゴールに吸い込まれた。1-1。BVBが同点に追い付く。カストロは「90分間以上に渡って僕たちは本当に勝ちたいという意欲を示した」と振り返る。

 85分を過ぎる頃には全員が自陣に引いたサロニキを、結局ドルトムントは崩せなかった。1-1のドローで試合を終える。それでも指揮官トゥヘルは「とても満足している」と振り返った。「全体的に全くカウンターの脅威にさらされなかった」というのが主な理由のようだ。34分にBVBは不意にゴールを奪われたが、試合を通してカウンターのコントロールは上手く行っている。

 カストロも「僕たちは満足できる」と、ベンダーも「1対1で僕らは生き延びることができる」と選手たちも敵地でのドローに概ね満足しているようだ。2試合を終えて、ドルトムントは単独でグループCの首位に立っている。

 そしてカストロは「僕たちは今、日曜日のバイエルン戦をとても意識しているよ」と言葉を残した。

 いよいよバイエルン・ミュンヘンとの一戦である。

text by 本田千尋