ビジネスランチだからとあなどるなかれ。うまくこなせば仕事を円滑にすすめる強い味方となる。
なのに「個室を予約してゆっくりと食べるほどの時間はとれないし…」なんて理由で、お店選びの基準を緩めがちなのでは?

そんな時、頼もしい存在なのが、ホテルのレストラン!
料理の美味しさはもちろん、予めビジネスランチであることを伝えておけば、限られた時間内で手際よくタイムマネジメントも行ってくれる。その分、仕事相手との会話に安心して集中できる。
都内で時短極上ランチが食べられるレストランをご紹介しよう!



つき出し、お椀、弁当箱(口取り、造り、焼物、煮物)、食事、止椀、水菓子からなるセット。甘鯛に松茸、鮑など、食材もなんとも贅沢。ランチでは“黒松庵”でも個室料がなんとかからない!松花堂弁当¥4,800
※時期などによって、メニューの変動あり。
旬の食材がつまった弁当を200年前の茶室で広げてみれば…『ひのきざか』

ザ・リッツ・カールトン東京


ザ・リッツ・カールトン東京の45階に店をかまえる会席『ひのきざか』には、まさにビジネスランチにうってつけの特別な和個室がある。それが、200年前の茶室を移築した部屋“黒松庵”。囲炉裏や壁、天井からは歴史を経たものならではの情緒が溢れ、さらに窓の外には高層ビル群がそびえ立ち、この異時代のコントラストがまた面白い。

そんな極上の空間で、クイックかつ上質なランチとして選んでほしいのは、“松花堂弁当”。まず、通常なら4皿にはなる食事が弁当として一度に出てくるため、コース料理よりも断然早いというメリットがある。そして早いだけでなく、弁当の蓋を開けた時のあの華やぐ瞬間は、さすがは会席。いまの季節ならきのこや鴨、イチョウなど、秋らしい色合いが目に飛び込んでくる。

そして、〆のご飯にこんな提案はどうだろう?「天丼にもできますよ」。これは、鮨、天ぷら、鉄板焼きの店を同じコーナーにもつ、ザ・リッツ・カールトン東京だからこそできるアレンジ。個室に入る前には必ずそれら店の隣を通ることになり、その音、匂いに惹かれない者はいないはず。最後にそんな深層の欲望をつくセリフで、この短期決戦に好印象をうえつけてみては?




前菜、鯛、まぐろ、鰹、こはだ、赤貝、うに、いくら、穴子、イカなどのにぎりに、巻物と伊達やき玉子、デザートで構成。松¥6,000
あの料亭が営むすし店で10貫の握りとシャンパンを『すし青柳』

東京ステーションホテル


日本料理界で長きにわたり圧倒的な存在感をみせる、天才料理人、小山裕久氏。虎ノ門時代から今日まで『青柳』での接待は、招待された時点で相手の胸をときめかせるスペシャルなもの。その『青柳』が、東京ステーションホテル内に『すし青柳』をオープンさせた。なぜこの店が“極上時短ランチ”に当てはまるかといえば、小山氏が鮨という新業態を始めた理由とシンクロする。

100年もの歴史あるホテルに出店の話が出た時、小山氏には“東京駅という人が忙しく行き交う場所柄、早くお召し上がりいただけるものを提供したい”という想いがあった。その想いと、青柳らしさを結びつけたのが鮨だった。というのも『青柳』は、懐石のなかで出す鮨が、お客からお代わりのリクエストが絶えないほど人気だったからだ。

青柳名物の鯛をはじめ、新鮮な旬の魚を織り交ぜた鮨は、日本料理のエッセンスも加えられた、料理屋の粋を感じるもの。多くの人が発着する東京駅のパワーと鮨で、食後には互いにたっぷりの英気が養われるのである。




カウンター背後にアイランドキッチンが。この距離感がいい
手技を尽くした美味とプチサプライズを
『みやこ』

ハイアット リージェンシー 東京


『みやこ』は、」ハイアット リージェンシー 東京3Fの酒肴『omborato(おんぼらあと)』内にある。わずかカウンター14席のみのスタイルだ。カウンター席のため、オフレコトークをする場というより、親密な関係を築くためのブレイクタイムや海外のクライアントのおもてなしビジネスランチに向いているだろう。

金沢や長崎直送の魚などを取り入れた握りは、香りがよく味わい深い富山のアルギット米を使用。青唐辛子を使用したオリジナル醤油で頂くカツオの銀皮造りや梅酢で漬け込んだ爽やかな味わいのガリなど、一品料理やちょっとしたあしらいにもきめこまかな気遣いが滲む。

特にランチのおまかせコースには、思いもよらないお得なひと品が供されることも。ツボを心得たサービスに心安らぐ。