長友、そして米倉は左SBで考えています。
 
 高徳と長友は、長い時間プレーしているわけではありません。しかし彼らのプロフェッショナルな意識は十分に理解しています。普段のトレーニング以上のトレーニングをいつもやってくれています。そして自分のパフォーマンスを維持してくれている。
 
 ただ、まだまだ自分の“席”を取れているわけではない。彼ら以上のパフォーマンスを出す選手を見つければ、彼らの席はなくなります。彼らを勇気づける意味でも、コンタクトは取っていました」
 
●MF?-長谷部、山口、柏木について
「長谷部に関しては、多くを語る必要はないと思います。非常に重要な選手です。
 
 山口は少し怪我をしていて、まだ完治はしていません。このような治療の仕方に私は満足していません。怪我をしている選手がプレーを続けていると、また違う問題が発生してしまいます。それが大きな怪我にもなりかねません。
 
 もちろん、選手自身もクラブも、彼にプレーを続けてほしいと思っているかもしれません。前回は槙野を呼びましたが、すぐに返しました。日本代表に呼びたい選手は、100パーセントの準備ができている選手です。100パーセントではない選手を呼んでしまって、間違えたかなという時もありました。
 
 ただ今のところ、山口に関しては、レポートでは問題ないとあります。彼はアウェーでかなり重要な選手になるはずです。
 
 柏木も中国に呼びたかったのですけど、怪我をしていたので、それは叶いませんでした。彼にはボールを奪ってほしいのですが、特に後ろからの組み立てに参加してほしいですね。そして、我々の中盤には左利きが少ないので、彼の左足が有効になってくるのではないでしょうか。塩谷にしても、柏木にしても、何試合かA代表でプレーしています。ここでまた新しい出発をしてほしい。ふたりにはクオリティを見せてほしいですし、そういう時期にきていると考えています」
 
●MF?-柴崎、香川、清武について
「柴崎は、怪我が明けて、まだトップパフォーマンスに戻っていない印象です。ただ彼は高いクオリティを持っているので、まだまだ向上する余地があると思います。
 
 香川は、素晴らしいシーズンを送っていますね。そして、自分が活躍するべきプレーを発見したのではないでしょうか。それは得点を取る・取らせるというところです。昨年よりも非常に良くなっていると思います。
 
 清武とは、2〜3日前に話をしました。自分のクラブが良くない順位にいますが、プレーは続けています。彼もまだトップパフォーマンスではありません。ただ、ディスカッションするなかで、呼ぶことを決断しました。彼はビルドアップのクオリティが高く、前節にはゴールを決めています。パフォーマンスを戻すためにはまだ数試合が必要だと見ていますが、一緒に来てもらいます。いつ、どこでプレーするかは、現地で考えるつもりです」
●FW?-本田、南野、原口、宇佐美について
「本田は前節のゲームには出ていませんが、いくつか良い試合を見せています。イタリアは本当に競争が激しく、そこまで心配はしていませんが、そういった厳しい環境の中でパフォーマンスを上げているに違いありません。
 
 南野は新しい選手です。初めて、我々と一緒にプレーするわけですけど、彼も時間をかけて追跡してきました。霜田技術委員長が2週間かけて見てくれましたし、非常に面白い選手だと思います。
 
 現代のフットボールに適応するアタッカーで、右も左もこなせて、効果的なプレーができます。そして、ゴール前にしっかり現われる。ゴール前でフリーになり、フィニッシュに顔を出してくれる。一番面白いのは、ボールのないところでの動きですね。常に、得点を取る・取らせるポジションにいます。リーグ戦でもカップ戦でも点を取っている。数年後には、日本代表にとってものすごく効果的な選手になると予想しています。