とにかく不安で仕方がないよ。男子のリオデジャネイロ五輪アジア最終予選(U-23アジア選手権、来年1月にカタールで開催)の組み合わせが決まり、日本はサウジアラビア、北朝鮮、タイと同じB組に入った。

この世代で現在アジア最強といわれるイラク、それに続く韓国やオーストラリアと違う組に入っただけでなく、準決勝まで顔を合わせなくて済むことから、「ラッキー」「日本に追い風だ」という声も多いようだ。

ただし、“最悪の事態”を免れたとはいえ、本大会出場への道のりが険しいものであることに変わりない。アジアの出場枠は前回の「3.5」から「3」に減った。W杯(「4.5」)より狭き門だ。結局、準決勝や3位決定戦でイラクや韓国などの強豪に勝たなければ、リオ五輪には行けないからだ。

そもそも、同組のサウジも北朝鮮も簡単な相手じゃない。グループリーグを突破しても、準々決勝で戦う可能性があるイランやカタール、シリアなども侮れない。

そして、最大の不安は今のU−22日本代表のチーム状態にある。このチームは昨年1月のU−22アジア選手権では準々決勝でイラクに敗れ、昨年9月のアジア大会でも準々決勝で韓国に負けている。にもかかわらず、それ以降、同等もしくは格上相手との対戦機会はゼロ。弱い相手とばかり試合を行なってきた。つまり、国際大会を勝ち上がる経験も、強豪相手に勝つという経験も積めていないんだ。

また、メンバーもJリーグとの兼ね合いで大会ごと、試合ごとに入れ替わり、南野(みなみの・ザルツブルク)や久保(ヤングボーイズ)など欧州組はほとんど招集できていない。だから、誰がエースで、誰がチームを仕切るのか、前線をどういう組み合わせにするのかなど、いまだ全体像が見えてこない。

A代表にも選出された遠藤(湘南)や浅野(広島)、そこに南野、久保の欧州組、さらにJリーグで頭角を現してきた鎌田(かまだ・鳥栖)、関根(浦和)らの“新顔”が加わることで一気に変わるかもしれないという期待はある。ただ、最終予選まで残り3ヵ月余り、それまでに国内外で3度行なう合宿や遠征だけでチームをつくり上げるのはかなり大変な作業だ。ほぼぶっつけ本番で臨むことになる。

前回までのホーム&アウェー方式の最終予選なら、試合を重ねるごとにチームが成長して、自然と中心になる選手が出てくる。でも今回は1ヵ所集中開催のセントラル方式。短期決戦だけに、初戦(北朝鮮戦)の結果次第ではズルズルと立て直せないまま終わってしまうかもしれない。

今さら言っても仕方ないことだけど、なぜテストマッチをもっと組んでこなかったのか。監督や選手ではなく、日本サッカー協会の責任は大きいよ。

読者の皆さんは忘れているかもしれないけど、日本は前回のロンドン五輪で4位。メダル獲得のためには当然、前回以上の強化をすべきなのに、むしろテストマッチの数は減っている。本気でメダルを狙っているとはとても思えない。ひょっとして、次の東京五輪に開催国として無条件で出場できるからリオ五輪には出場できなくても構わないと考えているのかな。そんな皮肉のひとつも言いたくなる。

僕はリオ五輪を現地観戦する予定だけど、日本の男子サッカーを見られるのか、今はただただ不安だね。

(構成/渡辺達也)