「マイナンバー関連」株が狙い目?(※イメージ)

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 中国景気の減速懸念と米の金利引き上げ観測から世界の株式相場が乱高下、日本も影響を受けている。だが、日本企業の業績は悪くないし、年末・年度末にかけて市場には明るい材料もある。しばらくは“我慢相場”が続くが、個人投資家が注目すべき銘柄を岡三証券投資戦略部のストラテジスト・小川佳紀氏、SBI証券投資調査部のシニアマーケットアナリスト・藤本誠之氏、楽天証券経済研究所長の窪田真之氏ら専門家たちがズバリ解説する。

 なお、3人とも米利上げは12月の可能性が高いと意見が一致しており、とりわけ年末の株の値動きには注意が必要だ。ただ、利上げの影響で株価が一時的に下げても、日本企業の業績が悪くないため、そのまま落ち込むことはないという。「日本株が売られすぎて、割安感のある銘柄が多いため、仕込みどき」と3人が強調している。

 では、個人投資家は具体的にどんな会社に注目すべきか。

 窪田氏と藤本氏が推すのが「マイナンバー関連」。NTTデータや野村総合研究所などのシステム会社がその代表だ。

「セキュリティー技術さえしっかりして民間需要が伸びれば、5〜10年かけて大きくなるテーマ」(窪田氏)

 窪田氏は、アベノミクスの成長戦略に含まれている「再生医療関連」も有望だという。

「テルモの心不全治療向け再生医療製品『ハートシート』に厚生労働省が異例のスピードで認可を出した。再生医療は応用分野が広く、安定的に成長しながら巨大な市場になる」

 藤本氏と小川氏は、時価総額の小さい中小型株を中心に推す。「長めの株価チャートを見て、業績は良いが全体相場に引きずられて安値になっている銘柄がおすすめ。ただ、中長期の上昇トレンドが継続していることが条件」(小川氏)

 小川氏が挙げた銘柄はすべて、今期に過去最高益を見込んでいる会社ばかりである。日本新薬や科研製薬といった製薬会社が2社入っているが、ニッチな分野に特化し、そこで強みを発揮しているのが理由だ。

 洗剤や歯磨き粉のライオン、化粧品のコーセーやポーラ・オルビスHDなど、日本の消費財は中国をはじめとしてアジアで人気が高く、そのトレンドは今後も続くとしている。

 藤本氏の挙げた銘柄は業種的に幅広く、ユニークなものが目を引く。例えば、婚活サービスのIBJ。月間1万組のお見合いをセッティングして3%の成婚率だという。月に300組のカップル誕生だ。政府の少子化対策も追い風になる。

 電機設備などのナラサキ産業、流通などのテーオー小笠原は北海道が地盤の会社で、来年3月に新幹線が開業すれば大きく化ける可能性があるという。今年、北陸新幹線の開業後、北陸を地盤とする無名の会社の株価が大きく伸びた例があるからだ。

 メディア事業を展開するイードはスマホのコンテンツとしても有望なパズル雑誌を買収。雪質が良いと外国人に人気のスキー場を運営する日本スキー場開発は冬季オリンピック関連として有望だ。18年には韓国・平昌、22年には北京での開催が決まっており、多くの外国人スキー客が日本を訪れるだろう。

「ニッチな業界でトップシェア、きらりと光る技術やサービスをテーマに選んだ。これ以上極端な円安は考えにくいので、内需株も良い。成長性の高い企業に投資してじっくり仕込む時期だと思う」(藤本氏)

“我慢相場”が続く日本株。期待される大幅上昇に向けて、今がチャンスなのかもしれない。

週刊朝日 2015年10月9日号より抜粋