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 大学ナンバー1左腕と称される今永昇太(22=駒大)が復活マウンドに上がったのは、9月11日だった(対日大)。延長12回、3番手で登板した左腕は1回被安打1四球2と振るわなかったが、ストレートは自己最速に近い147キロをマーク。これで、各球団スカウトは今秋のドラフト会議の1位入札選手を絞り直さなければならなくなった。

 同日の今永を視察した各球団の評価は、以下の通り。
 「投げられるだけ(肩が)良くなった(治ったという意味で)。ピッチングはそのうち戻るよ」(阪神・中尾孝義スカウト)
 「力は分かっている。状態が良ければ当然、1位に入る」(日本ハム・山田正雄スカウト顧問)
 「スピードが戻った。あとは先発でどれだけ投げられるか楽しみ」(オリックス・早川大輔スカウト)
 「ドラフト1位候補が投げられたのを見られてよかった」(西武・渡辺久信シニアディレクター)

 この日、もっとも熱い視線を向けたのは、中日・落合博満GM(61)だろう。
 中日はお膝元の超高校生右腕・高橋純平(県岐阜商)を早くからマークしてきた。地元ファンは高橋の1位入札を強く希望しているはずだが、一部報道によれば、落合GMは「高橋よりも今永」という評価をしているという。
 「中日はリーグ最下位なので、大学生、社会人の投手が上位指名されると思う」(プロ野球解説者)
 昨年のドラフト同様、落合GMが自身の意見を押し切るとの見方が支配的だ。しかし、「今年は落合GMも折れるのではないか」との見方も一方で聞かれた。
 「8月14日の巨人戦を地元テレビ局が中継したら、視聴率は1ケタ。いくらチームが最下位とはいえ、この不人気ぶりは衝撃が大きく、中日グループ全体が『ファン離れ』を懸念している」(球界関係者)

 落合GMの後ろ楯でもある白井文吾オーナーも一部メディアに「地元の選手だし、いいねえ」と高橋純平を称賛するコメントを出しており、『最下位=補強の失敗』との敗因分析もある以上、「落合GMも折れるのではないか」というのだ。
 「落合GMは駒澤大学の春季キャンプを視察しており、早い時期から見続けてきたのは間違いありません。譲らないのではないか。まして、ベテラン左腕の山本昌の引退が決まり、中日は柱となる大野雄大に並ぶ左の先発投手を補強したいとも考えているので」(地元関係者)
 中日にとって、今年は屈辱的な出来事も重なった。地元の三菱重工名古屋から巨人入りした高木勇人が1年間ローテーションを守り、解雇した堂上兄、吉川が巨人で活躍している。「最下位転落よりも、こちらのほうが堪えた」とする声もないわけではない。こうした戦況をどう判断するのか、落合GMが『オレ流補強』を貫こうとするのならば、まずは白井オーナーともじっくり話し合わなければならないだろう。

※各スカウトの今永評は共同通信等の報道を参考にしました。