福岡ソフトバンクホークスが2年連続17度目の優勝を決めた。9月17日時点でのリーグ優勝はパ・リーグ史上最速。投打ともに圧倒的な戦力を誇るだけに、「日本シリーズもホークスの勝ち。混戦のセ・リーグからは、どのチームが出てきても予想は変わらない」との声が支配的だ。
 「ヤクルトはともかく、阪神、巨人、広島は打線が弱い。ヤクルトのいまの投手陣ではホークスの強力打線は抑えきれない」(プロ野球解説者)

 その影響だろう。NPBスタッフは日本シリーズの放送権を売るため、各メディアに“アタリ”を入れているが、その反応は芳しくないという。
 「今年に限っては、5戦目以降は『試合がないこと』も念頭に入れなければなりません。5戦目以降の放映権を買うとなれば、その代替え番組を用意しなければなりませんし、バラエティー番組を最初から組んだ方がむしろ視聴率が取れる」(TV局製作スタッフ)

 NPBには“黒歴史”がある。2010年の千葉ロッテと中日ドラゴンズの日本シリーズで、地上波放送されなかった試合が初めて出た。以後、NPBはこの屈辱を繰り返してはならないとし、懸命の営業努力をして日本シリーズの地上波放送を続けてきた。
 「セ、パともにクライマックスシリーズ(CS)が定着し、その反響の多さ、盛り上がりをそのまま日本シリーズに持ち込むことができました。おそらく、日本シリーズよりもCSの関心のほうが高いのかもしれない」(NPB関係者)

 テレビ局側も「スポンサー企業が日本シリーズに関心を持っているのなら、前向きになれる」と言う。そのスポンサー企業については、こんな声も聞かれた。
 「交流戦の冠スポンサーが優勝チームへの賞金額を減らすなど、交流戦の在り方も見直す時期に入りました。交流戦の地上波放送をお願いしていると、『スポンサーはCSに関心を持っている』との回答が聞かれます」(同)

 CSはこれまでに生命保険会社、某コンビニ、加工食品会社などが冠スポンサーに入っているが、こちらはなかなかの競争率で、実際に関心を持っている企業の元に話が届かなかったケースもあったそうだ。だったら、CSと日本シリーズの一部をセット販売する方法も考えられるが、いまのところそういった動きはない。
 「CSの反響が高いのは、『下克上が起こりうるから』ではないでしょうか。ペナントレースでは圧倒的な強さを誇るホークスも、2004年のCSスタート時から調べてみると、昨季までの11年間で9度進出しながら7度も敗退しています。10ゲーム以上引き離されてしまった2位日本ハム、3位争いを繰り広げる西武、ロッテは密かに短期決戦での逆転を狙い、選手をテストしているような節も見受けられます」(前出解説者)

 ホークスがどんでん返しを食らうことになれば、日本シリーズへの関心も変わってくるかもしれない。それよりも、交流戦を互角に戦うなど、セ・リーグ全体が反省するほうが根本的な問題解消につながると思うのだが…。