写真提供:マイナビニュース

写真拡大

日本は、アニメ、漫画、ゲーム、アイドルなどの文化で世界を牽引しているが、そうした文化をこよなく愛する人々は、いつの時代からか「オタク」と言われるようになっている。では、そうした人たちの"金銭感覚"はどのようになっているのだろうか。本連載では、『「オタク」の金銭感覚』と題し、オタクの方々が日常的にどれだけ趣味にお金をつかっているかを聞いた内容をご紹介したい。

連載第1回の今回は、ある男性アイドルグループのメンバーが好きな20代前半のOLのAさん。自分がそのメンバーの「オタク」であると自認している。

○母娘で同じグループの別々のメンバーを好きに

――そのメンバーを好きになったのは、いつぐらいからですか?

13歳の時からです。母が友人から男性グループのDVDを借りてきて、一緒に観たのがきっかけでした。それで母もそのグループのあるメンバーが好きになって、私は別のメンバーが好きになりました。

――母娘で同じグループの別のメンバーを好きになったわけですね。

はい。DVDを観た後、母と「コンサートに行きたいね」って話になり、そのDVDを観た翌々年に初めてコンサートに行きました。最高でした。それと前後してファンクラブにも入りました。高校生の時です。

――コンサートやファンクラブの費用はいくらぐらいでしたか。

コンサートは9000円ぐらいで、ファンクラブは年1回の支払いで、4000円程です。でも当時は年に1〜2回コンサートに行く程度で、お金はそれほどかかっていませんでした。本格的に好きな気持ちが増したのは、大学生になってからです。自由になる時間も増えたので、いわゆる"おっかけ"になりました。

――どういう風に"おっかけ"るのでしょう?

全国ツアーがあるのですが、行ける時はできるだけ行くようにしていました。東京だけではなくて、名古屋、札幌、福岡などにも行きました。同じ都市での連泊もしました。メンバーが出演するテレビ番組の観覧にも行くようになりました。

○母と併せて最大で年50万円ほど、大学時代から「○○のオタク」と公言

――そうすると、コンサート代だけでなく、交通費、宿泊費もかかりますよね。

はい。コンサート代が9000円×回数、交通費が1回3万円前後、宿泊費が1回1万円前後ぐらいかかりますので全部あわせると、名古屋は連泊したので5〜6万円、大阪は4万円、福岡も5万円ぐらいかかりましたので、コンサートだけで年15万円は使いましたね。母も一緒でしたので、家計からはコンサート関連で年30万円ぐらいでしょうか。もちろん、大学生でしたので自分の分は半分ぐらい自分で出してました。

――それにファンクラブ代が加わりますよね。

はい。あと、アイドル雑誌にメンバーの表紙が掲載されていると、母が好きなメンバーの時は母、私が好きなメンバーの時は私が買うという不文律ができてまして、その雑誌代もかかりますね。また、メンバーの有料ブログ代も払ってます。マックスの年は母と併せてですが、年50万円はかかっていたと思います。

――なるほど。自分を「オタク」だな、と思ったのはいつですか?

中学生、高校生の時は自分の趣味を周りにあまり言いたくなかったのですが、大学生になったら、開き直って、「○○のオタク」と公言するようになりました。でも、すごく好きな時期と、少し落ち着く時期と、気分にも波があります。

○「使うお金に罪悪感はなく、すごく肯定的な感じ」

――ただ、「○○のオタク」であることは変わらないと。

そうですね。終わりは見えないですね。メンバーが夢に出てくる時もありますし、スマホをいじっている時は常にグループのオタクのツイッターを見たり、メンバーが出演するテレビ番組をチェックして観たりしますね。テレビを観ながらスマホで情報を探す時もあります。

――「○○」さんと結婚したいとまで思いますか?

いえ、そこまでは。リアルとは全く別だと思っています。

――お母さんと同じグループが好きだというのはいいですね。

母と話す内容のほとんどは、そのグループの話です。母とはしょっちゅうLINEで情報をやり取りしています。コンサートのときは母娘で旅行するわけですし、楽しいです。

――かかる費用を、無駄だと思ったことはありますか?

全くありません。「オタクで良かった」と思っています。○○さんに使うお金に全く罪悪感はなくて、すごく肯定的な感じがします。

――なるほど。人生を豊かにしてくれているわけですね。本日はありがとうございました。

(石田哲也)