バスティアン・シュバインシュタイガー【写真:Getty Images】

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世界王者にして31歳の“新人”シュバインシュタイガー

 チャンピオンズリーグ第2節、ボルフスブルクはマンチェスター・ユナイテッド、ボルシアMGはマンチェスター・シティと対戦する。この「イングリッシュ・ウィーク」で勝負の分かれ目となるのは、今夏ドイツからイングランドへと渡ったバスティアン・シュバインシュタイガーとケビン・デ・ブルイネだ。

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 ドイツでは、いわゆるミッド・ウィークのことを「イングリッシュ・ウィーク(Englishe Woche)」と呼ぶ。イングランドのリーグが過密であることに因んで、とのことである。

 今週9月29日と30日、欧州チャンピオンズリーグの第2節が行われる。今回の「イングリッシュ・ウィーク」ではドイツ勢2クラブが、イングランド勢と対戦する。28日付の『キッカー』誌は「ブンデスリーガは2度“マンチェスター”と相対する」と記した。

 30日の水曜日に、ボルフスブルクはアウェイでマンチェスター・ユナイテッドと、ボルシアMGはホームでマンチェスター・シティと対戦する。そして注目を集めているのが、今夏ブンデスリーガから“マンチェスター”に渡った2人の選手、シュバインシュタイガーとデ・ブルイネだ。

『キッカー』誌は「世界王者の、アイドルの、バスティアン・シュバインシュタイガー。しかし今では、31歳にして、ボルフスブルグの対戦相手マンチェスター・ユナイテッドでは新人である」と特集を組んだ。

 22年間の競技人生で17都市を渡り歩いた元イタリア代表のクリスティアン・ヴィエリを「放浪者」と対照的に記して、シュバインシュタイガーを取り上げている。

イングランド“再挑戦”のデ・ブルイネ

 指揮官ルイス・ファン・ハールの「彼は世界王者だ。しかしそのことをまた証明しなければならない」というコメントは、31歳の新人のイングランド“初挑戦”をそのまま表していると言えるだろう。

 シュバインシュタイガーも「全てが新しい。本当に楽しいよ」と話している。30を過ぎて始めた、これまでの肩書きがリセットされる異国の地でのチャレンジを楽しんでいるようだ。

 ドイツ代表で顔を揃えるボルフスブルクのシュールレは「彼との再会はいつでも素晴らしいものだ。だがピッチ上では僕たちは敵同士だ」と話す。CLの舞台での対戦を楽しみにしているようである。

 ユナイテッドに対しては「僕らはほんの少しアウトサイダーだ」と、挑戦者としての姿勢を示している。アロフスSDは「マンチェスターには既にプレッシャーが掛かっている」と言う。

 ユナイテッドは初戦でオランダのPSVに1-2で敗れた。「そのことに乗じてプレーしなければならない」とアロフスSDは意気込む。

 そのボルフスブルクから、今夏マンチェスター・シティに移籍したケビン・デ・ブルイネにとっては、イングランド“再挑戦”ということになる。『キッカー』誌は「モウリーニョはデ・ブルイネを二重に掻き立てる」と記した。

モウリーニョがもたらす2重のモチベーション

 ボルフスブルクに移籍する前、チェルシーでデ・ブルイネは、モウリーニョからほとんどチャンスを与えられなかった。そこで『キッカー』誌は、今回の再挑戦には二重の意味があるとする。

 1つ目は、モウリーニョとその仲間たちに、イングランドでも戦えることを証明するということ。2つ目は、リーグ優勝のタイトルを掴むこと。つまり昨季プレミアリーグを制覇したモウリーニョから、王者の座を横取りすることだ。

 モウリーニョがもたらす2重のモチベーションが、デ・ブルイネを闘いへと駆り立てているのだという。

 絶不調のボルシアMGは19日のケルン戦で敗れると、前指揮官ルシアン・ファブレが電撃辞任した。U-23を率いていたアンドレ・シューベルトが新たに監督に就任し、ラファエルとシュティンドルの2トップという若干の布陣変更を行う。するとリーグ戦で2連勝を飾る。昨季3位の勢いを少しずつ取り戻す。

 ドイツ代表ヘアマンは「2つの勝利で僕らの自信が戻ってきた」と言う。曲者揃いのボルシアMGを相手に、デ・ブルイネは存在を証明できるか。

 29日の火曜日には、バイエルンがホームにザグレブを迎え、レバークーゼンが敵地でバルセロナと対戦する。

 しかしCLのグループリーグ第2節で注目を集めるのは、「ブンデスリーガ対マンチェスター」と言えそうだ。そして今夏ドイツからイングランドに渡った2人の挑戦者の輝きの行方が、勝負の分かれ目となるのかもしれない。

text by 本田千尋