[練習試合]決めるべきところで決め、稼げるだけ稼ぐ――先制ミドルの堂安が示した予選突破のノルマ

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[9.26 練習試合 U-18日本代表 5-0 静岡産業大 静岡産業大第2G]

 開始9分にして試合は決まったと言えるかもしれない。9月26日に行われた静岡産業大との練習試合。PA外右寄りの位置からU-18日本代表MF堂安律(G大阪ユース)が得意の左足を振り抜くと、揺れ落ちるような軌道を描いたボールは逆サイドネットへと突き刺さり、先制ゴールとなった。

「あのシュートはイメージしていた弾道だった。ブレ球を蹴ろうとして、上から落としていくような軌道を考えていて、うまく(足に)引っ掛かってくれた」(堂安)

 この日のポジションは右MFで、右SB岩田智輝(大分U-18)をスペースに走らせながら、自身はレフティとしての特性を生かしてカットインからゴールを狙うイメージを持ち続けた。連係も良好に見えたが、相手DFの虚を突くスルーパスをスペースへ通したところ、岩田もパスが出ないと思って足を止めていたというシーンもあり、プレーイメージのすり合わせはまだまだ必要かもしれない。

「チーム的にはいい感じで来ていると思う」と本人が語るように、今回の準備合宿の内容自体には手ごたえもある様子。この試合では左右のCKも任されていたが、「合宿ではプレースキッカーだけ居残りで練習もしてきたので」とこちらにも一定の手ごたえを感じているようだった。

 U-16日本代表として臨んだ昨年のAFC U-16選手権ではオーストラリアに苦杯。結果としてこの敗北が響く形で予選敗退の憂き目を見た。「絶対、オーストラリアに借りを返したい」と今回の予選に臨む気持ちは人一倍だが、同時に状況を冷静に見つめてもいる。

「まずは得失点だと思う。(3戦目の)オーストラリア戦の前に、得失点で上回る形にしておきたい。引き分けでもいいとなればメンタル的にも楽になるし、最低限(=引き分け)を選択することもできるようになる」

 決めるべきところで決めて、稼げるだけ稼ぐ。「違いを作れる選手になりたい」と口にしてきた期待のレフティが予選開幕に向けて抱くベクトルは、極めて明瞭だった。

(取材・文 川端暁彦)