ロースイーツの主材料はローフード Pakhnyushchyy/PIXTA(ピクスタ)

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 甘いモノ好きの人は、昨今の「糖質制限」ブームに、少々肩身の狭い思いをしているかもしれない。糖質の過剰摂取の害や制限によるさまざまな健康効果については、十分に理解していても、甘いモノを食べたくなるのが人の性――。

 そこで今、「ロースイーツ」が注目されている。ロースイーツは、「小麦粉や砂糖、卵、乳製品 」などを一切使わない。ケーキ類などのスイーツ全般は、小麦粉や砂糖、卵、牛乳、バターなどを使うのが定番だ。そもそも、小麦粉を使わないケーキなど存在するのか? と不思議に思うかもしれない。その中身とダイエット効果に迫ってみよう。

調理方法の駆使で見た目や食感、味などがそっくりに

 ネーミングの頭につく"ロー"とは、「ロー(raw)=生」の状態、つまり焼かなくても作ることができる。"焼かない"スイーツといえば、プリンやアイスなどが定番だが、ロースイーツには、見た目がケーキやクッキー、タルトなどの焼き菓子とそっくりなものも豊富にある。

 その素材となるのは「ローフード」。加工されていない生の食材、もしくは極力生で摂取するのが基本で、48度以下で調理しなくてはならないという制約もある。そのため、焼かずに混ぜる、冷やして固める、型に詰める、漬け込むなどの方法を駆使して、従来の焼き菓子に見た目や食感・味などを近づけている。

 具体的には、小麦粉の代わりに用いられるのが、アーモンドなどの生のナッツ類や穀類。また、生クリームの代わりとなるのは、生のカシューナッツをペースト状にしたもの。砂糖の代わりは、「デーツ」と呼ばれる中近東諸国で古くから日常的に食べられている「なつめやし」の実、ほかにもメープルシロップなどの天然甘味料が活躍する。

すべて体に良いと盲信してはいけない!?

 そして、ロースイーツは、ローフードに豊富とされる食物の酵素を摂取できることもポイントだ。酵素には代謝や消化の促進作用があるため、ダイエットにも有用だといわれている。また、ローフードにはデトックス効果も期待でき、美容に気を使う女性に歓迎されているのはうなずける。

 ロースイーツでは、精製された砂糖ではなく天然甘味料が使われるため、血糖値が乱高下しにくい。血糖値の上昇がゆるやかな食材は、脂肪を蓄積するインスリンの大量分泌を防ぐので、糖質の摂取に注意を払っている人の抵抗感も薄らぐ。ちなみに、天然甘味料には、メープルシロップやローハニー、アガペシロップなどがある。

低GI値の天然甘味料が肝臓に悪影響を?

 なかでも、アガペと呼ばれる植物から作られているアガペシロップは、砂糖よりも甘さを強く感じながらも血糖値を上げにくいという研究報告がされており、一時は優れた「低GI食品」として大きな注目を集めていた。

 ところが、アメリカの政府認定機関が行った実験で、アガペに含まれているフルクトースという果糖に、肝臓への悪影響があることが判明。アガペシロップの人気は急落してしまった。そう、ローフードとして"認定されている"といって、その食材が必ずしも体に良いと盲信できないわけだ。

 また、ロースイーツにはドライフルーツなどダイエットに不向きな食材もある。ロースイーツ=食べても太りにくい、という評価だけを過信せず、使われている食材をよく見極めて、効果的にロースイーツを選んでいただきたい。
(文=編集部)