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聖書カテゴリに入っていてもいいかなと思いました!

羽生氏クラスタの皆様、こんにちは。もうすでにお手元に『羽生結弦語録』は届かれましたでしょうか。オフィシャル羽生結弦本としては、2012年発売の『蒼い炎』以来となる書籍ということで(※写真集は別枠扱い)、僕も早速購入いたしました。楽天ブックスで買ったため、表紙がシワッシワのヨレッヨレで送られてくるというアクシデントはありましたが…。


個人的には買ってよかったと思っています。(※楽天ブックス以外で買えばもっとよかった)

決して思っていた内容の120%のデキではありません。楽天ブックスが剥き身の状態でメール便の袋に突っ込んできたせいで、折からの雨によりジトッと湿気を吸った表紙がシワッシワのヨレッヨレになっていたことをヌキにしても、もっとこうできたらよかったのになと思うことはあります。ただ、雑誌等々ならばともかく著者・羽生結弦が刊行した書籍をスルーするというのは、どっちみちスッキリしません。買ってスッキリすることは、いずれにせよ必要なのです。(※楽天ブックスにはスッキリしてない)

1200円でスッキリするなら、迷うことはないでしょう。制作費はあまりかからないタイプの書籍だと思いますが、上製本・オールカラーということを考えれば1200円は高くない値付けです。これが1500円だったら急に売れる数が減るということもないでしょうから、悪いヤツなら1500円つけただろう中で、『語録』は良心的な設定であろうと思います。本棚に『羽生結弦 羽生結弦語録』という一冊を備えたときの満足感は1200円を十分に超える価値がありました。(※楽天ブックスのところでだいぶ本は傷んだが…)

この本の内容というのは、過去の公式会見や雑誌等でのインタビュー、あるいは自著『蒼い炎』などから羽生氏の発言をピックアップし、そこに編集側で解説コメントをつけるというものになっています。ページによっては写真が添えられていることもあります。「じゃあ雑誌全部持ってりゃ一緒じゃないですかね!?」という疑問はあるでしょうが、この紙質と造本で過去の発言が再編集されているならば、改めて同じ発言を読み返すのもいいでしょう。コンパクトですし。(※楽天ブックスで買うと保存用には向かないかもしれないので注意)


そして、これは買ってから思ったのですが、この本は羽生氏の福音書であるな、と。マタイやヨハネがキリストの言葉をまとめ、孔子の言葉を弟子がまとめて論語としたように、羽生氏の言葉がまとまっている。そして、表紙には祈りを捧げるかのようなポーズの羽生氏の写真が掲載されている。聖書を買ったことはないのですが、ひょっとしてコレは聖書だったかもしれない。(※楽天ブックスにも「聖書」として丁寧に扱えと伝えておけばよかった)

たとえば食事の席で、そうめんを食べる前に「本日の福音、羽生結弦語録145ページより『氷にもすごく感謝!』、それではみなさんいただきましょう。ソーメン」などと主の御言葉とともに祈りを捧げるような使い方も可能でしょう。あるいは結婚式の席で、新郎新婦に向き合いながら「本日の福音、羽生結弦語録137ページより『マイナスがあるからこそマイナスとマイナスを掛け算にしてプラスにできる』、若きふたりが掛け算にしてプラスの人生を歩まれることを」などと厳かに伝えてもよいでしょう。そういうライフスタイルを実現していくには、悪くないアイテムです。(※楽天ブックスで買うと状態が悪いアイテムがくるかもしれないが…)

いつも言っていることですが、こういうものは「買ってから考える」べき。お金が動き人が動くことで悪いヤツも寄ってきますが、より大きな社会的なパワーというものも集まってきます。これからどんな活動を本人がしていくかはわかりませんが、どこかに登場すれば駆けつけ、何か商品が出れば買い、感動を他人に広めて巻き込んでいく行為が、あらゆる活動を後押しするパワーになるはずです。(※結果的に楽天を後押ししてしまったのが口惜しいが…)

まぁ、気になる点がないわけではないので、第2弾・第3弾に備えた意見などは若干申し述べていきますが、「文句」ということではなく「お願い」程度で聞き流してもらえれば結構です。基本的には、満足しておりますので。(※楽天ブックスには不満)


ということで、関係者のみなさまの今後のますますのご発展を祈念して、『羽生結弦語録』(著・羽生結弦/ぴあ刊)をチェックしていきましょう。



◆羽生氏を支える組織の強化が本格的に求められていると思います!

『語録』というタイプの本を買う機会があまりないもので、語録はかくあるべきというスタイルについては、正直よくわかりません。ただ一般論で言えば、語録は本人とは離れた場所で勝手に作られるものだろうと思います。福音書も論語もそうであるように。

本書は羽生氏の著書という扱いになっており、それは印税振り込み的なことを考えればとてもよいことなのですが、自分の語録を自分で書くっていうのはやはり違和感があります。スポーツ界の有名な語録である『中田語録』などは「言・中田英寿/編著・小松成美」とクレジットされていますが、このほうがより望ましい座組みであろうと。具志堅用高さんが書いた具志堅用高語録とか、本人著作もたくさんありますが。

本書の最大の改善点でもあり、同時に改善が難しい点もココ。構成を担当できる人物あるいは組織が羽生氏界隈で見当たらないという点に、本書の難しさがあります。だもんで、本書はぴあの内部の編集者が解説を担当している模様。本来であれば、『蒼い炎』を構成したライター氏などがそうなっているとよかったのでしょうが……何か、いろいろあったのかもしれません。

朝日新聞の記者が朝日新聞出版から出すならば取材と執筆が並行できますが、ぴあの人が一年中転戦しながら羽生氏を追いかけているとは考えづらい。やはり、ぴあから発注がかかった誰かによって「解説」されるというのが自然だろうと思うのです。「中田さんお抱えの小松さん」みたいな存在によって。

このクラスの選手であれば、ベッタリとヘバりついた担当の作家や記者がいてもいいはず。そうした人がファンからも受け入れられる存在として認知され、本人からも「ここに書いてあることが僕の本心です」と信頼されるようであってはじめて、真の羽生氏本というのは生まれるはず。

今後「自伝」「技術指南書」など多数の著作が羽生氏には期待されるわけですが、そんなの本人が書いてられるわきゃないのです。中身は本人が作りますが、テキストに変換する担当者は別途必要なのです。遠藤保仁さんくらいバンバン本出せるように、早く有能な書き手と出会ってもらいたいものです。遠藤さんなんて一年に2冊くらい著書出てましたけど、下手な職業作家よりハイペースですからね!

↓羽生氏なら、選手本人からこれぐらい信頼されるお付きの書き手がいたっていいはずだ!

そういう書き手がいれば、選手は自分の想いを正しく伝えられるし、書き手は生活の不安を感じずその仕事に集中できる!

ファンも「公式」がたくさん見られてウィンウィンウィーン!

羽生結弦語録 / 羽生結弦 【単行本】

価格:1,296円
(2015/9/26 05:12時点)
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語録というのは、本人の一言のコメントに対して、その周辺事情であるとか背景を添えて「文脈」を形成するものでしょう。もちろん語だけでことわざなみの完成度があればよいですが、解説ナシで成り立つほどの語を生み出すのはなかなか難しいわけで、語と解説はセットだろうと思うのです。

その点において、本書の解説文はツッコミどころも取り立ててない代わりに、読むべきものもない。「チカラのある担当者が、少ないリソースの中でそつなくこなした」という印象。目立たないように控え目に、事情をなぞったものになっています。その結果、読者に「このコメントいる?」という疑問を与えてしまっている。羽生氏の金言があった上で、それを斟酌していくための解説文がついているのであれば、現状の10倍の量があっても不要なテキストには見えないはずです。

本来の意味での「解説」ができないのであれば、せめて資料的な価値として何年何月何日のどの大会、あるいは何年何号のどの雑誌で発せられた言葉なのか、1次ソースを挙げてほしかった。本書では「2015年4月の発言」「世界選手権後のインタビューで」「オリンピック開幕前に」などのフワッとした出所を挙げ、出典は巻末に一覧で掲載されているのみですが(※語録としては普通ですが)、文脈を探るにあたっては、どの発言がどれに載っているのかわからないというのはすこぶる不便。「解説」でも「資料」でもない、どっちつかずの中途半端になってしまいました。

↓解説としては物足りないし、脚注としては目立つし、中途半端な印象は否めず!

「壁を超えたらまた壁だったという言葉」
「これは一見すると進撃の巨人か何かのセリフのようだが」
「もちろん、そうではない」

から始まる8000字…とか無駄に長いだけのヤツも不要ですが!

そして、おそらくは本書には羽生氏の全面的な監修は入っていない。本人の忙しさを考えれば書籍の監修をしているヒマは当然ないでしょうし、やるべきでもないと思います。ただ、それにより「本当にこの語を収録すべきと羽生氏は思ったのかな?」「インタビューの断片でしかない語で本意は伝わっているのかな?」「こういう順番で並べてOKだったかな?」という一抹の不安が残る状態になっています。

僕は、本当かウソかわからないものはなるべく参照したくないのです。まぁ、間違いってのはどこの世界にもあるので「間違い」は仕方ないのですが、「本意と違うんだよ」というモノを参照するのは誠実さに欠ける行為だろうと。僕は内田篤人さんの著作『僕は自分が見たことしか信じない』を「原典」と呼んでいますが、何故そう呼ぶかというと、そこに書いてあることは本人の言葉として受け取っていいだろうという意味で「原典」と呼んでいるのです。

ウソや間違いが含まれている可能性はありますし、キャラ的にもフェイクが多いタイプなので、本に書いてあることは全部真実だとは思っていません。ただ、「真実だと思った」としても、原典の記載であるなら差し支えないだろうと思うのです。本人があとから「あれウソっす」と言ったとしても、信じた僕は悪くない。そういう対象なわけです。

しかるに、今回の語録……「語」自体はもちろん本人談ですが、その「文脈」という部分において、どこまで真実として受け止められるかというと、ちょっと難しいのかなと。それを一番強く感じさせたのが、「まえがき」「あとがき」の類が一切ないこと。羽生氏の過去の言葉はたくさん載っているけれども、本書に対する羽生氏の想いは一言も綴られていない。

かの人の性質を考えれば、「テキトーにやっといてー」と言うはずもなく、いざやるとなったら自分の過去のインタビューの書き起こしをひととおり目を通して、自分なりのセレクトをしたことでしょう。そして、解説についても2015年の今だから言える発言当時との変化が添えられたことでしょう。

まぁ「語録を自分で選ぶ」「自分で解説する」という行為が気恥ずかしいかもしれませんが、まえがき・あとがきで本書をどう受け止めてほしいかというメッセージくらいはあってもよかった。写真集ですら巻頭巻末に手書きのメッセージを入れた羽生氏が、本書に一言もナイというのは、逆に不自然ですらあります。そのあたりが、公式本でありながら「雑誌と同じ」と思われるゆえんでもあるでしょう。

↓写真も言葉も悪くないのに、雑誌では不可能な要素がひとつもないのは勿体ない!

本人100%の本でありながら、圧倒的な本人の非存在感!

一言なぁ、せめて一言あればなぁ…。

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以前、羽生氏記念切手が発売されたときに、過去写真の提供元が「羽生氏提供」となっていました。子どもの頃の写真なんだから本人から借りるのは当たり前なのですが、そうした雑事を間に立ってこなし、羽生氏の手間を最小限にするような人はいないのだなとも思いました。

ウォルト・ディズニーが死んでもディズニーのマジカルワールドが保たれるのは、周囲の支えがあればこそだと思うのです。中田英寿さんが一年中国内旅行をしていられるのも、周囲の支えがあればこそだと思うのです。

この本の監修を本人がすべてやるのは難しいでしょうが(※著書を監修するってのもヘンな話だが)、家族でも知り合いでもなく仕事として間に立つ人がいてもよいのでは。世の中には、代理人が各種のオファーを調整したり、仕上がりのチェックをしたりする事例もあります。所属事務所が最終確認状態まで仕上げたものを本人に見せるという事例もあるでしょう。その辺の後ろ盾があれば、「今じゃなくてもいいんじゃないですか?」「もう少し本人も含めてじっくりやれる時期にですね」「自身の振り返りコメントなども入れつつ」という仕切りができたのではなかろうかと思います。

羽生氏著という嬉しいクレジットが、少しの不安を掻き立てもする一冊でした。

言葉、写真、造本、値段、どれもイイんですけどね。

どこか血が通ってない感じ、というか。

まぁ、語録なんで、そういうものっちゃそういうものなんですが。

↓ということで、第2弾以降に向けての「お願い」のまとめです!
●お付きの「構成」の人を見つけるか、育ててください!

●「解説」をするか、資料としての「出典」を明示してください!

●2014年の言葉ばっかりでなく、遠い過去の語ももう少し収録してください!

●時系列に沿うか、テーマごとにまとめて、心境の変遷がわかるようにしてください!

●前向きな言葉もいいのですが、もっとお茶目な発言とか、冗談とかも収録してください!

●あと、公の場の発言については、ひたすら全文書き起こしを収録してくれると助かります!「園遊会で何言ったんだっけ?」とか思ったとき、すぐ見られるように!イイ話でなくても!

●必ず本人のメッセージを入れてください!

普通の語録でもいいんだけど、スゴイ語録でもいいんだよ!

買うから!

↓ついでになりますが、同じ日に書店の売り場視察のついでに買った里崎本について、「羽生氏本とどっちを買うべきか」迷った人向けのレビューです!


【装丁】★★☆☆☆

特殊な加工などはなく、ただ里崎が載っている

【価格】★★★☆☆
里崎なのに1500円した

【内容】★★★★☆
内容は面白いが、全部里崎の話だったので星ひとつマイナス

【資料的価値】★☆☆☆☆
里崎の年度別打撃成績しか載っていない

【本人の関わり】★☆☆☆☆
非常に里崎色が強く、羽生氏は出てこない

【商品の状態】★★★★★
紀伊国屋店頭で吟味して買ったので、楽天ブックスのようにヨレッヨレではない

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『蒼い炎』の先の『白い炎』みたいなのはいつ見られるんでしょうね!