今オフ、巨人は『大型補強』を復活させるという。昨年は主力選手全員が不振で“息切れ”しながら、ペナントレース優勝のゴールテープを切った。今年も混戦レースを抜けられず、『10月4日最終ゲーム決戦説』まで囁かれる始末だ(9月24日時点)。大型補強は若手の成長を止める悪影響が出るのは、巨人がいちばんよく分かっているはず。それでも、大型補強を復活させるのは、この体たらくな戦況に経営陣がシビレを切らしたからだろう。

 「大型補強に出る、出ないは巨人サンの勝手。でも、今オフは国内FA権を取得する大物選手はいないはずだが…」(在阪球団職員)

 国内FAを取得しているものの、行使していない選手が何人かいる。巨人は“FA保留選手”を狙うようだ。一部では福岡ソフトバンクの松田宣浩、埼玉西武の炭谷銀仁朗に注目しているとも伝えられている。

 「松田がチーム環境、年俸などで不満を持っているなんて話は一切出ていません。チームを出るんだったら、一昨年オフに動いていたのでは」(プロ野球解説者)

 松田は国内FA権を行使しなかった。今季途中、出場年数が9年に達し、『海外FA権』を取得した。今オフ、「2億2000万円プラス出来高」の2年契約が満了するが、本人は去就について何も語っていない。

 「特にどうこう言うことはない。(考えるのは)シーズンが終わってから」

 海外FA権を取得した6月17日、そう語っただけである(共同通信など参考)。残留の年俸交渉は3億円前後からスタートすると予想されている。

 巨人の大型補強策に松田の名前が出ているのは、三塁手・村田修一の長引く不振に尽きる。右の大砲としてタイプは重なるが、2人とも三塁だけではなく、一塁も守れる。松田は外野守備もできるので“使い勝手”が良いのだろう。

 しかし、FA権を行使する可能性の低い選手をアテにしすぎると、オフの補強そのものが失敗する。巨人の補強ポイントは「三塁手、正捕手、計算のできる外国人選手の獲得」と言われているが…。

 3番目の補強ポイントである『外国人選手』を指して、こんな情報も飛び交っている。

 「DeNAに帰還しなかったユリエキス・グリエルが巨人の本命ではないか」(関係者)

 巨人は外国人バッターの不振に泣かされた。だが、キューバ政府との関係を意識してか、セペダについては「本人が辞めたいと言わない限りは契約続行」だという。セペダはキューバ勢にとって兄貴的存在であり、千葉ロッテのデスパイネも尊敬の念を示していた。

 「グリエルがDeNA帰還を蹴ったのは、正規ルートでのメジャー挑戦が可能になったからだと思われていました。しかし、今年は国内リーグに参加しており、そういった動きは見せていません」(米特派記者)

 グリエルがメジャー挑戦をまだ迷っているとすれば、巨人はセペダ&キューバ政府ルートでアタックするというわけだ。

 グリエルがDeNA帰還の約束が反故にした際、熊崎コミッショナーは「個々の問題」とし、キューバ政府に抗議を入れなかった。したがって、日本の球団がグリエルに再アタックするのは「問題ナシ」というわけだ。松田は日本を代表するスラッガーの一人だが、巨人の三塁には岡本和真が控えている。ドラフト1位とポジションが重複する選手を補強するのなら、1、2年の契約で済み、後腐れのない外国人選手のほうが良い。

 松田獲得説は陽動作戦で、本命はグリエルということか…。巨人渉外担当者の動きも注目だ。