「まれメモリアルブック」NHK出版

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朝ドラ「まれ」(NHK 月〜土 朝8時〜)9月24日(木)放送。第26週「希空ウエディングケーキ」第154話より。脚本:篠崎絵里子(崎の大は立) 演出: 渡辺一貴

154話は、こんな話


コンクールを終えて能登に帰って来た希(土屋太鳳)。その夏、8月10日、希と圭太の結婚式が企画されることになった。家族や地元のお客さんに愛されていることを実感する希。そして、かつて自分を「風の者」と線を引いた一子(清水富美加)に、故郷という根っこに憧れていたと語る。

今日の、能登


やっぱりロケはいい。
家族と歩く緑いっぱいの道。一子と語り合う夕暮れの海辺。
うんと引きで撮る画もいい。
ずっとロケだったら良かったのに、と思うものの、いつもいつもではなく、たまにこれがあるからいいのかもしれません。その証拠に、自然をたくさん映したあとで、一子と故郷の話になる流れは説得力あります。
「まれ」初期に語られた「風の者」(希)と「土の者」(能登の人たち)の違い。最終週で、それに対するひとつの結論がようやく出ました。
子供のとき、東京から逃げるようにして能登にやって来た希は「故郷という根っこ」に憧れていて、そこで結婚し子供を生み育て、お店をつくってお客さんを呼び、32年間かけて能登に根ざしていったのです。
希が外から来た「風の者」だったから、この土地や人々も刺激を受けて変わっていった、と一子は思います。
一子の「東京ちゃ故郷から出て来た土のもんだらけやった」と笑うのも結末にはふさわしい知見でした。
あとから出て来る「ゆっくり歩いていこう、家族で」という希の台詞と、彼女のこれまでの人生が、家族で歩いている画にすべて詰まって見えました。

今日の、日本一


「30過ぎて口に出して日本一って。」(圭太/山崎賢人)
熱かった圭太も、すっかり大人になってしまったみたいで、熱い発言に遠慮がち。圭太に影響されて、夢に熱くなったのに、と笑う希。
熱い圭太と冷めた希がうまく融合して、バランスがとれてきている感じ。ふたりで成長している理想的な夫婦の姿が描かれています。
照れや大人らしい分別の現れとは思いながら、真っすぐな熱さがなくなって落ち着いちゃうのも寂しい気も致します。
いいじゃないですか、年取っても、世界一とか日本一とか豪語しても。だってそれ言ったら、大悟(小日向文世)や徹(大泉洋)の立場は・・・ですよね。
(木俣冬)

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いまひとつ視聴率が伸びないが、奮闘は讃えたい。NHK朝ドラ「まれ」おさらい(54話までを総括))