海外の“うちごはん”をごちそうになろう!「KitchHike」で身近な海外交流してみた

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年々増え続けているという、日本人の海外旅行者。海外旅行の魅力のひとつが、その土地でしか食べられないおいしいグルメの数々です。

【写真】豪快&絶品! フィリピン肉料理の調理風景をギャラリーで見る

でも普通の旅行で味わえるものといえば、レストランなどでの外食がほとんど。プロの食事ももちろんおいしいですが、現地の人が普段の生活のなかでどんなメニューを食べているのか、気になったことがある人も多いのではないでしょうか。

そんな思いを叶えてくれる画期的なサービスを知っていますか? それが「KitchHike」(キッチハイク)。「世界の家庭料理を旅しよう!」というキャッチフレーズのとおり、世界中の料理をつくる人と食べる人をつなぐ、新感覚のマッチングサイトです。

例えば、海外旅行先で家庭料理を食べたい人や、日本国内で海外の家庭料理を味わいたい人、また逆に自分の母国の料理をもっとたくさんの人に知ってほしい、そんな人たちの手助けとなるのがこのサイト。

そんなわけで今回「うまい肉」編集部の筆者が、未知なる海外の“うまい肉料理”に出会うべく、この「KitchHike」を使ってみることにしました。

翻訳サイトを使って、英語でメッセージ……通じるのか?

使い方はいたって簡単。まずはサイトにアカウント登録。料理をふるまいたい人は「COOK(クック)」としてメニューをサイト上に登録します。対して料理を食べたい人は「HIKER(ハイカー)」として、国・地域などでメニューを検索します。

食べてみたいメニューが見つかったらCOOKにメッセージで連絡。お互いに都合のよい日時などを決めたら予約を確定し、当日は仲よく食事を楽しむ……という流れ。料金の支払などもクレジットカードやPayPalでスムーズかつ安全に行えます。

とは言え、ひとつハードルとして存在するのが、言葉の壁です。登録しているCOOKの方々は、日本語が話せる方もいれば、母国語のみという方までさまざま。中学英語もままならぬまま30歳まで生きてきてしまった筆者に、海外の方とメッセージのやり取りなんてできるのか……。

ドキドキしつつも、ここをクリアしないと“うまい肉”には辿りつけません。サイト上でおいしそうな肉料理を発見した筆者は、Google翻訳先生の力を借りつつ、ドキドキしながら英語でメッセージを送信。するとしばらくして、COOKの方から英語で返信が!(←当たり前) うおおおお! 英語、通じてるのか(感激)!

これ、もしかすると海外旅行先でカフェの店員とやりとりするより、ある意味ドキドキ&嬉しいかもしれません。旅行先で現地の人とメールするなんてこと、めったにないですからね。またこの段階でFacebookアカウントを交換することもできるので、心配な人は最初から友だちになっておくのもよいかも(自分もそうしました)。

そんなこんなで数回のやり取りを経て、日程を確定。なんでも今回お願いした料理が下ごしらえに時間がかかるので、何時に来れるのか早めに知りたいとのこと。まだ会ったこともないのに、こんなに自分をもてなしてくれるのだ……という事実に、まだ本番前ながらじんわり感動します。

ついに当日、COOKとご対面!

いよいよキッチハイク当日。指定されたマンションの一室に到着すると、小窓からなにやらカチャカチャと音がします。うう緊張する……勇気を出してインターホンを押すと、優しい笑顔で出迎えてくれたのが、今回お世話になったフィリピン人のジェリコさんです。

さっそくお宅におじゃますると、すでに料理の準備中。今回自分がオーダーしたのは「LECHON KAWALI」という豚肉料理です。

作り方はなんとも豪快! まず大きな豚の塊肉を、醤油、にんにく、玉ねぎやローリエ、それと秘密のスパイス(これはジェリコさんのお父さん直伝のレシピなんだそう)などを入れた漬け汁に漬け込み、十分に味が染み込んだところで、油で揚げていくというシンプルな料理。

ここで驚いたのが、揚げる前に豚肉を冷凍庫に入れてひと晩凍らせ、それを凍ったまま揚げていくこと! こうすることで、カラッとクリスピーに揚げられるのだそうです。ただその分、中までしっかり火を通さなければいけないので、20分ほどじっくりと揚げていきます。うーん、こういう調理法は、日本では聞いたことがないかも。

ちなみにジェリコさんは幸いにも日本語を少しお話できる方でした。でも、英語と日本語が入り交じっていても、なんとか会話できるものですね(自分は「このポークをコールドしてそのままフライ? オ〜〜」程度でしたが、気合いで通じていたと思います。ジェリコさん、ありがとう!)。

料理しているあいだも、お互いのことや食材についてなど、もともと人見知りな筆者でも驚くほど話がはずみます。そもそも「おいしいものを食べたい」「おいしいものでもてなしたい」というでっかい共通項があるからか、初対面でも緊張せずにコミュニケーションできるのかもしれません。ジェリコさんと一緒に住んでいるパウロさんも合流し、いよいよ料理が完成!

ついに完成! 初体験の味に感動

「LECHON KAWALI」は、目玉焼きを添えたご飯とともにいただきます。フィリピンでは誕生日やクリスマスなど、お祝いや特別な日に作ることが多いのだそう。手間 のかかるものを作ることが、お祝いの心を表すことになるというのは、日本のおせち料理なども同じですね。

フィリピンでは欠かせないというソースをつけていただきます。んん! うまい! 外側はかなりしっかりカリッとしていて、中はジューシーで柔らかい! これは新食感です。

“肉を食べている感”を存分に堪能できる、肉好きにはたまらない一品です。日本にはこういう食べ方ないなあ。おじゃましながら、夢中でむさぼってしまいました。

もちろん食卓はジェリコさんとパウロさんも一緒。同じご飯を食べながら、色々なお話をしました。

ジェリコさんは現在日本のIT企業でエンジニアとして働いていますが、将来はフィリピンで飲食店をやりたいという夢を持っているほど、料理が好き。KitchHikeに登録したのも、母国フィリピン料理の魅力をもっと知ってほしいという想いからなのだそう。

また旅行が大好きで、パウロさんといろんな国に旅行に行っているという話も。「日本人に比べて、フィリピンの人は陽気で、いつも笑っていますよ」との言葉には思わず納得! おふたりとも笑顔が絶えない、本当にあったかいおもてなしをしてくれるのです。

KitchHikeでジェリコさん宅を訪れたHIKERさんが、食事をきっかけに意気投合し、いまでは友だちとして付き合っている方もいるのだとか。KitchHikeで一度食事をして終わり……とは限らず、そこから新しいつながりが生まれているんですね。

実は自分もちゃっかりジェリコさん、パウロさんとFacebookで友だちになりました。おいしいご飯を通じて友だちができるなんて、なんとも嬉しいものです。

おいしい料理と楽しい出会いを堪能して、初のKitchHike体験は終了。楽しんだあとは、サイト上でレビューを投稿します。レビューは、他のHIKERがメニューやお宅を探す重要なポイントになるので、しっかりとレビューも残しましょう(と言いながら、自分は投稿が遅れてしまいました…すみません)。

ジェリコさんは「LECHON KAWALI」以外にも、色々なメニューを提供しているので、みなさんもぜひ一度、本場フィリピンの家庭の味と、おふたりのあたたかい人柄にふれてみてはいかがでしょうか。

初めて利用してみた「KitchHike」は、想像以上に刺激的で、実りの多い体験でいっぱいのサービスでした。わたしたちが毎日元気に生活していられるのも、おいしい食事と、まわりの人たちの笑顔があってこそ。そんな当たり前だけど大切なことを遠い国の人たちと共有できたことは、筆者にとってとてもスペシャルで嬉しい時間でした。

今回はHIKERとして体験しましたが、料理の腕に自信がある人はCOOKとして参加して見るものオススメ。日本に旅行に来た外国人旅行者に向けて、自慢の和食やオリジナル料理を振る舞ってみるのも面白そう!

海外が好きな人、興味はあるけど一歩踏み出せないでいる人、あととにかくおいしいご飯が好きな人も、ぜひ一度「KitchHike」を利用してみてはいかがでしょうか?