<資料>
 ECBの量的緩和拡大の可能性が注目されている。では、ECBが量的緩和拡大に動くならユーロ圏の金利が低下し、ユーロ一段安が起こるだろうか。

 独10年債利回りの90日MA(移動平均線)からのかい離率は足元でマイナス20%近くに拡大してきた。同かい離率は、4月にはマイナス80%近くまで拡大したが、これは「異常値」。それを除くと、普通はかい離率がマイナス20%程度になると、かなり下がり過ぎ懸念が強いといえそうだ。

 ところで、上述の「異常値」を極めた後、独10年債利回りは急反騰に向かった。これは異常な下がり過ぎの修正、別な言い方をすると「独金利低下バブル」破裂に伴う結果とも考えられた。

 そんな4月からの独金利上昇の動きは、3大株バブル破裂相場の平均値とこれまでのところよく似た動きとなっている<資料参照>。この先も似た動きが続くなら、独金利低下はそろそろ終わりで、金利上昇の再燃が近付いているようだ。

⇒【資料】はコチラ http://hbol.jp/?attachment_id=61661

 以上のように見ると、ECBが量的緩和拡大に動くとしても、それで独金利が一段と低下するかは懐疑的ではないか。そうであるなら、ユーロ一段安も懐疑的ではないか。それにしても、量的緩和を拡大しても、金利低下、ユーロ安が起こるか微妙なら、それでも量的緩和拡大を行うだろうか。

 ECBの量的緩和決定には、「世界一のインフレ・ファイター」、独連銀が猛反対した経緯がある。そんな量的緩和拡大でも効果が懐疑的なら、独連銀は今度も容認するのだろうか。以上のことから、ECBの量的緩和拡大、「QE2」が出来ないとなったら、世界経済への見方は一段と自信を失う懸念がある。(了)

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【吉田 恒氏】
1985年、立教大学文学部卒業後、投資情報会社の代表取締役社長などを経て、2011年7月から、米国を本拠とするグローバル投資のリサーチャーズ・チーム、「マーケットエディターズ」の日本代表に就任。国際金融アナリストとして、執筆・講演などを精力的に行っている。また「M2JFXアカデミア」の学長も務めている。
2000年ITバブル崩壊、2002年の円急落、2007年円安バブル崩壊など大相場予測をことごとく的中させ話題に。「わかりやすい、役立つ」として、高い顧客支持を有する。
著書に『FX7つの成功法則』(ダイヤモンド社)など

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