決算書を読み込むのが得意だというGスイングさん

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 アベノミクス相場で株で1億円を達成した“億り人“が多数生まれている、と聞いても、自分がそうでない以上、ピンと来ない投資家も多いのではないか。だが、株を始める時のスタートラインはどの投資家も一緒のはず。いったい投資の成功者とそうでない人を分かつ分水嶺はどこにあるのか。実際に1億円を達成した投資家、Gスイングさん(50代・投資歴8年)に自身の投資経歴とその投資手法を聞いた。

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 私が本格的に投資を始めたのは2007年頃で、最初にうまくいったのは株式ではなく、リート(REIT=不動産投資信託)でした。2008年のリーマン・ショック直後、リートが利回り8%を超えるほど安くなっていて、500万円を元手にアドバンス・レジデンスを買ったのがきっかけです。これが大きく値上がりして、3000万円まで殖やすことができました。

 ただ、2011年の東日本大震災で1500万円の損失を出してしまい、「これではいかん」と、まずは住宅ローンの残債1000万円分を繰り上げ返済し、残った500万円で投資をリスタートしました。

 当時また安くなっていたリートへの投資と並行して、好業績で割安な小型株のスイングトレードもするようになりました。その後は資産も順調に殖え、現在は証券口座に6000万円、預貯金4000万円と、1億円を達成できました。

 最近のトレードでうまくいった例は、日成ビルド工業です。5月に2ケタ増益という好決算を発表、来期の増配見通しや株主優待の新設も発表し、大幅高となったんです。過去5年くらいの決算書を見ると毎年増益が続いており、震災復興や景気回復、東京五輪の建設需要の高まりで受注残高も増加していて成長性が感じられました。そこで株価350円前後で5万株ほど買い、400円くらいまで上がったところで売却し、計200万円ほどの利益を得ました。

 実はこういった好業績の割安株は、決算が出てじっくり調べてから買っても遅くないんです。日成ビルドだって、8月中旬時点で配当利回りは3%以上あり、PER(株価収益率)は10倍程度と割安ですから。

 私は昨年早期退職をしましたが、もともと財務の仕事をしていて決算書を読めるのが強みです。決算発表時には200〜300社の決算短信に目を通しています。別に難しい専門知識は必要なく、過去数年分の業績をチェックするのがポイントです。

 今後は日経平均がさらに上がっていくイメージはもっていないので、やはり割安で好業績な小型株を狙っていきたいと思います。

 最近注目しているのは、システナ、SRAホールディングス、スミダコーポレーション、エヌエフ回路設計ブロック、三社電機製作所、丸文など。どれも高配当かつ割安で、マイナンバーや自動運転、IoT(モノのインターネット)、航空宇宙関連など、今後の成長が期待できるテーマ性のある企業です。配当利回り2%、PER15倍まで上昇を取っていきたいですね。

※マネーポスト2015年秋号