格下相手に見せるべき力の差をようやく見せられた感じだね。

日本代表がW杯アジア2次予選のアフガニスタン戦に6−0と大勝した。その5日前のカンボジア戦(3−0)、6月のシンガポール戦(0−0)と、力の劣る相手にストレスのたまる内容の試合を続けていただけに、ひとまずホッとした。

サッカーでは、日本に限らず、どれだけ相手と実力差があっても、ガチガチに守備を固められたら得点を奪うのは簡単なことじゃない。

例えば、つい先日のEURO(欧州選手権)予選でも、強豪イタリアが守備的システムを敷くマルタ(FIFAランキング160位、グループ最下位)相手になかなかゴールを奪えずに大苦戦した。イタリアはなんとか後半に1点を決めて逃げ切ったものの、地元メディアから酷評されたそうだ。

それがサッカーの面白いところであり、難しいところでもあるんだけど、ここ最近の日本代表についていえば、それを考慮に入れても「期待はずれ」だった。

でも、アフガニスタン戦では香川、岡崎、本田と決めるべき人がしっかり決めたのが大きかった。

特に、香川の先制点がよかったね。積極性のある素晴らしいミドルシュートだった。前半10分という早い時間帯にリードを奪えたことで、チームも彼自身も精神的にラクになった。これまで香川は代表で思うような結果を残せずに苦労していたけど、この調子で頑張ってほしいね。どんどんミドルシュートを打ってほしい。

ただ、6−0で勝ったからといって、「すごい」と浮かれるのは禁物。それまでの試合がダメだったことの反動もあるのだから。現在、グループ首位のシリアもアフガニスタンには6−0で勝っている。日本はそのシリアに勝ち点で2、得失点で4の差をつけられている立場だ。見ている側も謙虚にならなきゃいけない。

また、日本開催ではなく観客の応援があったせいか、相手がシンガポールやカンボジアほどベタベタに引いて守らなかったことが試合をラクにした部分もある。だから、むしろ、なぜもっと得点を取れなかったのかという疑問を持つべきだ。

サイドからのクロスの精度は相変わらず物足りない。大事なセットプレーでも、前回(南アフリカW杯アジア予選時)の(中村)俊輔や遠藤(保仁)のような頼れるキッカーや、闘莉王や中澤のような高さのある選手もおらず、得点の気配がしない。ボランチももっと前に飛び出してほしかった。

一方的に押し込み、追加点を狙っている状況なのに守備的な選手を投入するハリルホジッチ監督の采配も意図がわからなかった。

いずれにしても、次のシリア戦(10月8日、中立地のオマーン開催)は大一番になる。これまでの結果を見てもわかるように、この先シリアが日本以外の相手に勝ち点を落とすとは思えない。つまり、日本が次の試合に負けると、1位通過の可能性はほぼなくなってしまうんだ。

アジア2次予選を2位通過するようなチームにW杯本大会での勝利など望むべくもないし、なんとしても勝たなければいけない一戦だ。選手たちはクラブでコンディションと試合勘をしっかりキープしてほしい。シリアに勝って、本当の意味でホッとさせてほしいね。

(構成/渡辺達也)