松本人志から日テレ青山、八代英輝まで...安保法制成立に手を貸した“戦争協力者“ランキング10位〜6位

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 安保法案成立にいたる安倍政権の暴走ぶりは、ファシスト政権と呼ぶにふさわしい、見るに堪えないものだった。しかし、悪い奴らは国会内だけで息をしているわけではない。

 ファシズムを支え、批判を封じ、世論をミスリードしようと暗躍したジャーナリスト。そうした情報にまんまと乗り、権力におもねり、訳知り顔で扇動したタレント・文化人たち。彼らは戦争法案をバックアップした、立派な"戦争協力者"だ。

 もうすでに多くのテレビ番組は、何事もなかったかのように静まりかえっている。いや、人びとの記憶から忘れさせようとしている。だからこそいま、安保法案を後押しした"罪"を確認するために「戦争協力ジャーナリスト・タレント・文化人」をランキング方式でお伝えしよう。連休を挟んだくらいで、わたしたちはかんたんに忘れない、忘れるわけがない。

 ちなみにこのランキングでは、櫻井よしこや百田尚樹、竹田恒泰、花田紀凱、青山繁晴といったもうあっち側にいってしまった人たちについては、相手にするのも馬鹿馬鹿しいためあらかじめ除外してある。ご了承いただきたい。


●10位/松本人志(タレント)
平和ボケはお前のほうだ! 『正論』に絶賛され今後はフジサンケイ御用達ネトウヨ芸人に?

影響度★★★★★
犯罪度★

"天才"と呼ばれたのもすでに過去の栄光、いまや後輩のヨイショで生きながらえている松本人志。そのマッチョイズムは政治的発言にも顕著だ。

 たとえば、8月9日放送の『ワイドナショー』では、「安倍さんがやろうとしていることに対して『反対だ!』っていう意見って、意見じゃないじゃないですか。対案が出てこないんで」「このままでいいと思っているとしたら、完全に平和ボケですよね」「憲法9条ではなめられる」と対案厨&脅威論者であることを露呈。先週放送の同番組では「僕は日本の自立のためやったら賛成、アメリカの言いなりで泣く泣くやったら反対やけど」と発言した。

 いや、そもそも法案自体が議論にもならないシロモノで、過半数以上の国民が反対しているなかでは、その声に対して政府が対案を出すのが筋って話。政府が垂れ流す中国脅威論に煽られまんまと乗せられているほうが「平和ボケ」だ。だいたい、この法案が「アメリカの言いなり」でしかないことは国会での質疑でもすでに明らかになっている事実である。それも松本はわかっていないのに、でも、すごく堂々としている。

 もしかしてこの人、産経新聞しか読んでいないのでは......?とイヤな予感が頭をよぎるが、実際、松本の発言に『正論』(産経新聞社)は大喜び。連載のメディア座談会では「松本さんの発言は非常に良かったですね」「その通り!」と大絶賛している。

 ヨイショに弱い松本のこと、次はネトウヨ芸人としての活路を見出してもおかしくはない。それ、ほんとに笑えないんですけど。


●9位/田原総一朗(ジャーナリスト)
違憲でも対案ないなら反対するな! 反骨のジャーナリストもいまやたんなる"対案厨"

影響度★★
犯罪度★★★★

 松本と同様に"対案厨"っぷりを見せつけたのが、過去には"反骨のジャーナリスト"などと呼ばれた田原総一朗だ。田原はキャスターの長野智子のインタビューで、「25日の毎日新聞の社説でも『この法案を廃絶しよう』と言ってる。やめて、じゃあどうするの? 対案がないんだよ」「対案がない批判なんていうのは通用しないんですよ」(「ハフィントンポスト」6月30日掲載)と対案を連呼。長野が「そうすると、憲法学者が違憲だと言った今の状況でも、田原さんはこの法案はもう通っても仕方がないな、という思いですか?」と尋ねると、「だから、通さないというのにリアリティがないんだよ。もっと本気の討論をすべきだと思っている」と言い切った。

 え? では違憲の法案でも通しちゃうの?って話である。それに野党はこの間、いかに安保法案が杜撰かを再三突きつけたが、与党はどれもこれもまともな答弁ができないばかりか、ついには安保法案の必要な理由として主張し続けていた「ホルムズ海峡での機雷掃海」も「日本人母子を乗せた米艦防護」も撤回。いまでは安保法に立法事実さえない。繰り返すが、対案以前にボロボロの法案だったのである。

 しかもこのインタビューは、6月26日深夜の『朝まで生テレビ!』に与党議員が揃って出演キャンセルした直後に行われたもの。ここで田原が徹底的に指弾すべきは、与党の話し合おうとしない腰抜けっぷりのほうだったはずだ。"反骨のジャーナリスト"が聞いて呆れる。


●8位/青山和弘(日本テレビ政治部デスク)&橋本五郎(読売新聞特別編集委員)
「廃案にされては困るのでうまく巻き込んで」発言も。読売グループは政権腹話術人形か

影響度★★★
犯罪度★★★★

 今回の安保法案報道で、NHKと産経メディアと並んで醜態をさらしたのが、読売グループの日本テレビ・読売テレビ、そして読売新聞だ。当然、記者たちも政権の犬としてぶんぶんと大きく尻尾を振り続けていた。

 もっとも象徴的だったのは、『情報ライブ ミヤネ屋』(読売テレビ)に安倍首相が生出演した際の、日テレ青山政治部デスクの安倍首相に対する無批判な擁護だ。

 たとえば青山は、憲法審査会で与党推薦だった長谷部恭男・早稲田大学法学学術院教授の違憲発言について「あれはたんなるキャスティングミス(笑)」と解説。合憲とする学者はたったの3人しかいないというのに、違憲問題を矮小化させようと必死だ。挙げ句、「今後の国会審議をどう見ていくべきか?」と問われると、「たとえばこのあと、この法案が廃案にされては困りますので、うまくこう、巻き込んでいく」と、安倍首相の代弁まではじめた。これでは政権の腹話術人形ではないか。

 また、読売新聞の橋本五郎は、ほぼ安倍応援団で固められた『そこまで言って委員会NP』に安倍首相が出演した際、「左翼くん」なる着ぐるみ相手に安保賛成論をぶち、安倍首相には「この番組に出ること自体が相当な決断を要したと」と安倍首相を褒め称えた。......っていうか、おだてられるだけの番組に出るのに決断、ですと? ちなみに、いわずもがなだが橋本は安倍首相の会食友だちである。

 彼らが放っておけないのは、日テレは視聴率三冠、読売新聞は販売部数トップであり、その影響力は絶大だということ。その罪は重い。


●7位/宮家邦彦(元外交官・評論家)
安全圏にいたのに「私はイラク戦争も現場で見ている」と豪語する元外交官は米国の代弁者

影響度★★
犯罪度★★★★★

 例の戦後70年談話のメンバーでもあり、湯川さん後藤さん殺害事件のときも一貫して安倍政権の姿勢を擁護してきた宮家。今回も徹底的に安保法制肯定発言を主張してきた。

 だが、この人が一番、興奮するのは、安倍政権批判というよりアメリカがらみの指摘があったときだ。

 たとえば、9月8日に安保特別委に参考人として呼ばれた際、山本太郎参院議員にイラク戦争に加担したことの検証がないとツッコまれたときには、「米国の違法な戦争の片棒を日本が担いだなんて言うのは慎め」と逆ギレ。また、『朝まで生テレビ』でも、パネラーのひとりが日本をコントロールする米国の「ジャパンハンドラー」について言及すると、「そういうことを言うもんじゃない!」とムキになって否定していた。

 この興奮ぶりを見ていると、何かアメリカと特別な関係があって、その代弁者として安保法制擁護をぶっていたのか、と疑いたくなる。

 しかも、彼のタチの悪さはそれでいて、"つねに自分がいちばん詳しい"と言わんばかりの態度、そしてあたかも俯瞰しているかのように解説する点だ。

 ゲストコメンテーターとして呼ばれたテレビ番組では、イラク戦争時、在イラク日本国大使館兼在ヨルダン日本国大使館公使で当事者だったことから、「私はイラク戦争も現場で見ている」などと誇らしげに豪語。安保法制に現実的な危険性がないことを主張した。

 「前線に行っていたわけじゃないでしょ?」と別のコメンテーターから突っ込まれると、だんまりを決め込んだが、安全な部屋にいただけの人間がしたり顔で戦争をわかっていると語る厚顔ぶり。先の戦争も、こういう官僚がきっと後押ししたんだろうなあと思わざるをえない。


●6位/八代英輝(弁護士・タレント)
ニュートラルキャラでおばさま視聴者をソフトに洗脳する"確信犯" でも裏では...

影響度★★★★★
犯罪度★★

 昭和のイケメン顔であることにくわえ、ソフトな語り口でおばさま人気の高い八代弁護士だが、騙されてはいけない。ニュートラルを装いつつ、そのじつ、政権をかばうことしか頭にないからだ。

 前述した憲法審査会後の『ひるおび!』(TBS)では、「私も違憲じゃないと思っていますし、法律家の中でも(同意見は)多いですよ」と自民党をフォローし、審査会当日に"たまたま"違憲の考えをもつ学者が3人揃ってしまったのだと説明した。

 さらに7月15日の衆院特別委を生中継した同番組で、強行採決という暴挙を批判するのでもなく野党が必死に反対するさまを茶化したり呆れてみせたり、先日の院特別委採決の翌日には、「安保特別委員会で野党は思う存分討論した」「自公だけなら強行採決だが、野党3党が合意しているから強行採決ではない」「(反対している国民は)国会前に(しかいない)」と与党のフォローしか口にしなかった。

 与党の圧政としか言いようのないあの採決を正当化する......それだけでニュートラルでもソフトでもないことがわかるかと思うが、事実、レギュラーだった『たかじんNOマネーBLACK』(テレビ大阪/6月で終了)では、もっと強く安倍政権擁護を繰り出していた。全国ネットでは抑えつつも、影響度の低い地方ローカルでは本性を露わにする......言ってみれば計算ずくの確信犯なのだ。

 それにしても、『報道特集』『NEWS23』『サンデーモーニング』など、ギリギリのラインで政権批判も行う(当然の話だが、権力を監視し批判を行うことはメディアの使命だ)、真っ当な報道姿勢を見せるTBSにあって、『ひるおび!』だけは安倍応援番組と化している。現に番組には安倍首相自身も生出演したことがあるし、安倍首相主催の「桜を見る会」にもMCの恵俊彰は出席したことも。そんななかで孤軍奮闘する室井佑月には、逆にエールを送っておきたい。


 ......と、ここまで10位から6位までお伝えしたが、後半では5位から1位までを紹介する予定だ。栄えある第1位にランクインするのはだれか? 奮って予想していただければと思う。
(編集部)