ペナントレースが終盤に差し掛かり、阪神タイガースが日程に泣かされている。これまでの雨天中止などの影響によって、9月18日から脅威の12連戦を強いられてしまった。近年、阪神は終盤戦に失速する変な傾向があり、優勝争いに大きな影響をもたらすのは必至だ。しかし、経営陣はむしろこの連戦を喜んでいるという。
 「優勝が掛かっているため、前売チケットの売れ行きも上々。選手は体力的に厳しいが、そのリスクがむしろファンの関心を煽っているようですね」(在阪記者)

 阪神は今年、球団創設80周年の節目を迎えたが、年間予約席が売れ残るという異常事態でシーズンを迎えた。しかし、後半戦に優勝戦線へ食い込み、経営的不安は解消された。もっとも、12連戦のチケットの売れ行きがいいと言っても、そのうち阪神の主催ゲームは3試合しかない。だが、ペナントレースの行方次第では、甲子園で行われる9月28日の対巨人戦か、29日のDeNA戦が優勝を決める天王山になるという見方があり、そのチケットがプレミア化しているというのだ。
 「9月15日時点で最終戦は10月4日(対広島・甲子園開催)。混戦がさらに長引けば、もっと儲かる(笑)」(球界関係者)

 その10月4日、ライバルの巨人もペナントレース最終戦を戦う。相手は阪神と0.5ゲーム差(9月14日時点)で首位の東京ヤクルトであり、状況次第ではテレビ局も、2試合を繋ぐ臨時プロ野球中継を検討中とのことだ。そうなれば、主催の阪神に放映権という臨時収入も飛び込んでくる。
 しかも、その後のクライマックスシリーズで2位以上を確保すれば、その開催権も獲得できる。混戦は80周年を飾るに相応しい好景気とも化したわけだ。
 「阪神の命運を握っているのは藤浪です。メッセンジャー、能見の調子がイマイチなだけに、頼れる先発投手は藤浪だけ。クローザーの呉昇桓が息切れしなければという条件も加わりますが、阪神は藤浪の登板間隔を縮め、スクランブル体制で戦うことになりそうです」(前出記者)

 見方を変えれば、藤浪で試合を落とせば、阪神は“毎度の終盤戦の息切れ”となってしまう。また、こんな声も聞かれた。
 「毎度の息切れが早ければ、9月28、29日の甲子園での主催チケットは払い戻しという事態に。V戦線から脱落すれば、10月4日は巨人、ヤクルト、広島の盛り上げ役となり、甲子園球場が広島ファンの赤に染められる屈辱事態も考えられます」(前出関係者)

 12連戦が決まったのは、9月8日の対巨人戦が雨天中止と決まったときだった。前日に虎ナインは休養日を返上して練習している。その意気込みを巨人戦にぶつけたかったが、水入りとなってしまい、そこから阪神は3連敗を喫した。その連敗がさらにペナントレースを混線させてしまった原因だ。
 もしかしたら、トラの不遇はすでに始まっているかもしれない。皮算用が過ぎて肝心の結果が伴わないなんてことにならなければいいが。