問題の汚染卵

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 9月上旬、大阪市のホテルで宴会客35人が下痢や発熱などの食中毒症状を訴え、うち8人からはO-159が検出された事件が話題になったが、お隣・韓国では廃棄物を流通させていた光州市の養鶏業者関係者15人が警察に逮捕された。

 警察の調べによると彼らは、殻がむけたり糞尿に紛れてしまったりした廃棄対象の卵を、2007年からなんと1,500万個以上流通させていたという。本来ならば、すぐにでも発覚し得るお粗末な事件なのだが、養鶏業者は加工業者らと手を組んで隠蔽工作を行っていた。“殻をむいて食品にすればバレない”という安直な考えだったようだ。

 実際、問題の“汚染卵”は、9年間にわたってパンやお菓子などの材料に使われ、韓国の市場に並んでいたという。現場を押さえた警察が押収した汚染卵は、大腸菌の数値が基準値の5倍近くにまで達していたそうだ。

 最近では、全羅道の「天日塩」に、日本の塩に比べて15倍以上もの不純物が混入していたことが発覚したばかりであり、汚染卵のニュースを知った韓国ネット民の怒りは尋常ではない。

「韓国の卵は卵ではないよ……日本の卵はそのままご飯に混ぜて食べてもおいしいけど、韓国の卵は生臭い」
「光州の卵、全羅道の天日塩や米……。全部不良食品じゃないか!」

 あまりにも長期間に及ぶ流通であったため、汚染卵による直接的な被害は、まだすべてが明らかになってはいない。しかし、汚染卵は学校の給食などにも提供されていたことが発覚している。汚染卵と直接的な関係があるかは不明だが、韓国で起こる集団食中毒の8割は学校を舞台にしている。

 実際、ここ5年間に202校で1万2,498人の食中毒患者が発生している。新政治民主連合イン・ジェグン議員は最近、「ずさんな食材管理体制によって、生徒たちの食中毒が増えている。徹底した衛生管理と、学校や保健当局の管理強化で、集団食中毒の発生を抑えねばならない」と、衛生面の改善を促した。

 ところが、韓国の食品医薬品安全処が発表している食中毒患者数は、意外にも少ない。14年を見てもわずか7,466人と、人口を考慮した上で日本の同年の食中毒患者数19万3,555人(厚生労働省)と比べても、異常なほどの少なさだ。

 あまりにもイメージとかけ離れた数値だが、少し調べてみると、やはりこの食中毒患者数は“過少報告”の可能性が高いようだ。ある国会議員の追及によると、実際の食中毒患者数は、食品医薬品安全処が発表する統計の約62倍に達するというのだ。それが事実であれば、昨年の食中毒患者数も46万人強となり、イメージ通りの数字に落ち着く。ちなみに同議員は、こうした統計と実際の患者数に乖離が生まれるのは、治療に当たった医師が報告を怠っており、さらに食品医薬品安全庁のずさんさが原因だと強く指摘していた。

 いずれにせよ、韓国の不良食品の流通に対する疑惑は大きく、それが食中毒と関係していることは間違いないと考えられる。韓国で食事をするときは、十分な注意が必要だ。