「ほこりっぽい」のが体によかった?

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酪農場やペットを飼っている家で発生しているほこりに含まれる細菌の一部が、炎症性の免疫反応を鈍くさせ、アレルギーを発症しにくくしていることがわかったと、ベルギーのゲント大学、仏エクス=マルセイユ大学、独ルートヴィヒ・マクシミリアン大学ミュンヘンの共同研究チームが、米国科学振興協会誌「Science」2015年9月4日号(Vol. 349 no. 6252)で発表した。

これまでの調査で農場出身者は、アレルギーが発症しにくいことが示唆されていたが、その原因や仕組みはわかっていなかった。研究チームは農場のほこりに含まれている成分をいくつか抽出し、2週間にわたって、1日おきにマウスをそれらの成分に晒される空間で飼育。その後、マウスにぜんそくを引き起こす原因となる「室内塵ダニ」を与えた。

その結果、ほこりに含まれる細菌の細胞壁の一部である「エンドトキシン」という成分に晒されたマウスにはアレルギー症状が発症しなかった。

さらに、人間を対象に、健康な成人とぜんそく患者から肺のサンプルを採取し、一定期間エンドトキシンを投与して観察したところ、「A20」と呼ばれる炎症を抑える作用を持つたんぱく質が十分にある場合は、アレルギー反応が抑えられていたという。

参考論文
Farm dust and endotoxin protect against allergy through A20 induction in lung epithelial cells.
DOI:10.1126/science.aac6623 PMID: 2633902

(Aging Style)