お彼岸が近づき、先祖をしのぶ季節がやってきた。墓への考え方が変わるように、葬儀の形も時代に合わせて変化している。

 家族や親しい知人など少人数で葬儀を行う家族葬、通夜や告別式などの宗教儀式を行わない直葬、墓石の代わりに樹木を墓標とする樹木葬、遺骨をロケットで宇宙に打ち上げて散骨する宇宙葬などさまざまで、生前に自分の葬儀や墓のスタイルを決めて遺言に残す人も増えている。

 なかでも最近注目なのは、車から降りずに手を合わせることができる「ドライブスルー葬儀」だ。

 葬儀に訪れたドライバーは自動受付機で登録をすませ、ボタンを押すと、焼香代わりに祭壇に電気が点灯する。焼香をしている姿は撮影され故人の遺影の隣にあるスクリーンに映し出されるので、参列しているのがわかる仕組みだ。焼香が終わってボタンを押すと、退場ゲートが開く。

 画期的なシステムだが「ドライブスルーなんてあまりにも葬儀を軽視しすぎでは…?」という疑問の声も上がっている。このシステムを開発し、葬儀会社に提案しているD&Aコンサルティング代表取締役社長の竹原健二さんは「葬儀に行きたくても行けない人のための工夫」だと、明かしてくれた。

「障害者、高齢者など葬儀に行きたくても行けない人が参列できる方法はないかと考え、このシステムを開発しました。仕事が忙しくて時間がとれない人も参列しやすくなります。献花を共同で購入するなどのシステムも含め、すでに葬儀会社からの問い合わせもきています」

 今後こうしたシステムが広まれば障害者や高齢者が参列しやすくなるだけでなく、“お金や時間をかけずにすませたい”という思いが形になるかもしれない。

※女性セブン2015年10月1日号