ワールドカップ女子が5位で大会を終えた2日後、9月8日からひっそりと始まったワールドカップバレー男子大会。今大会でのリオ五輪出場権獲得はならなかったもののロンドン五輪銅メダルの実績を誇る女子に比べて、男子は大会前の盛り上がりにやや欠けていた感は否めない。それもそのはず、出場12カ国のうち、日本男子のランキングは下から2番目の20位(日本より低いのは27位のベネズエラだけ)と、リオ五輪出場の切符を現実的な目標として戦うには期待度が低かったのだ。

 実際、9月8日に広島グリーンアリーナで行なわれた初戦、エジプト戦の観客数は3000人弱と、会場には空席が目立っていた。しかし、この試合をフルセットの末に競り勝つと、次戦の世界ランキング5位アメリカに対しても、敗れはしたものの1セットを奪う善戦。日本は、第3戦のオーストラリア戦、第4戦のカナダ戦にも快勝して好調の波に乗る。

 大会前の予想を上回る健闘の原動力となっているのは、なんといっても今大会で急成長を遂げた石川祐希(中央大)や柳田将洋(サントリー)など、男子バレーの次世代を担う『NEXT4』(※)の存在だ。なかでも待望のエースとして今大会でブレイクを果たした石川が活躍するにつれて、みるみるうちに注目度がアップ。「石川=イケメンアタッカー」という評判が女性ファンの間で広まった効果もあってか、広島大会の4戦目、5戦目はチケットが完売となった。
※石川、柳田、高橋健太郎(筑波大)、山内晶大(愛知学院大)の若手4名

 続く大阪大会の3試合もチケットは完売している。会場が大入り満員になるにつれて、全日本男子への声援のボルテージも上がってきた。日増しに高まる期待を背に受け、ここまで予想以上の結果を残している男子バレー。上位2チームに与えられるリオ五輪出場への切符を今大会でつかむには厳しい状況が続くが、NEXT4の急成長に刺激を受けて、キャプテンの清水邦広(パナソニック)や鈴木寛史(サントリー)などベテラン勢の動きもキレが出てきている。来年、日本で開催されるアジア大陸予選も見据えて、日本男子バレーの熱い戦いはまだまだ続く。

スポルティーバ●文 text by Sportiva