by Kārlis Dambrāns

いったんは開発がストップしたGoogleの眼鏡型PC「Google Glass」ですが、新たに「Project Aura」として開発が再開していたことが分かりました。開発チームにはAmazonのFire Phone開発を行い、Fire Phone打ち切りと共に解雇されたエンジニアたちが参加しています。

Google Glass Gets a New Name and Hires from Amazon - Digits - WSJ

http://blogs.wsj.com/digits/2015/09/16/google-glass-gets-a-new-name-and-hires-from-amazon/

Google Project Aura revealed - Business Insider

http://www.businessinsider.com/google-project-aura-revealed-2015-9

Google Glassは登場した当初から大きな話題となっていましたが、価格の高さやデザイン・プライバシーに問題があったことから、2015年1月にベータ版として販売されていたモデルの販売が終了し、新たに開発が進められることが発表されました。近いうちに新しいモデル発表されると示唆されていたものの、詳しい情報は謎のままだったのですが、海外メディアによるとGoogle Glassは「Project Aura」として6月から再び開発が行われていたことが判明。Project AuraはGoogleを傘下に収めるAlphabetではなく、Googleのスマート家電開発を担うNESTのもとに置かれるとのこと。なお、Project Auraでは引き続き、Google Glass開発を率いていたアイビー・ロス氏がプロジェクトリーダーを務めているようです。

また、Amazonは2015年8月でFire Phoneの販売を打ち切り、開発を行っていたエンジニア数十人を解雇したものと見られていますが、Google Glassの開発にはAmazonを解雇されたエンジニアが新たに雇用された模様。

なお、現在開発が行われている「GG1」というウェアラブル端末だと見られています。

新型Google Glassと予想される謎のウェアラブル端末「GG1」が発見される - GIGAZINE



GG1はIEEE 802.11 a/b/g/n/ac、デュアルバンドWi-Fi(5GHz・2.4GHz)、Bluetooth LE対応で、繰り返し充電して使用可能な二次電池(バッテリー)を内蔵しており、どのようなデバイスなのかはまだ謎ですが、スペックやGoogle Glassの頭文字「GG」が付けられていることから、新型のGoogle Glassなのでは、と考えられているわけです。

なお、Project AuraがAlphabetではなくGoogleのもとに残ったのは、ハンドジェスチャーでデバイスの操作を行う「Project Soli」や「Google Cardboard」開発チームとの連携を取りやすくするためだと見られており、新しいウェアラブル端末がVR機能に対応する可能性もありそうです。

一方で、Project Auraに参加する元Amazonエンジニアのドミトリー・スペルフ氏は自身のLinkedInのプロフィールにプロジェクトを「Glass & beyond(グラスとそれを超えるもの)」と説明しており、「クールなデバイスを開発中」と書いていることから、Project AuraがGoogle Glass以外のデバイスの開発を行っている可能性も残されています。



by Aaron Parecki