春の七草はおかゆにして食べて健康祈願をしますが、秋の七草は観賞用で、日頃はあまり健康と関連付けて語られませんね。しかし、生薬として昔から漢方薬で用いられているのです。中には食べられるものもあり、特に葛がオススメです。

秋の七草も覚えておこう

秋の七草は、萩(はぎ)、薄(すすき)、桔梗(ききょう)、撫子(なでしこ)、藤袴(ふじばかま)、女郎花(おみなえし)、葛(くず)です。万葉集の中に出てくる山上憶良の歌「萩の花 尾花 葛花 撫子の花 女郎花 また藤袴 朝顔の花」が秋の七草の由来だといわれています。ちなみに朝顔は、今でいう桔梗のこと。春の七草は1月7日に食べると健康によいとされていますが、秋の七草を食べる日は特に決められていません。

生薬として知られる秋の七草

秋の七草は、実は漢方薬ではおなじみの生薬ばかり。薄以外の植物には、それぞれ効能があります。

マメ科で大豆などに含まれるイソフラボンが豊富です。女性ホルモンのエストロゲンと同じようなはたらきをするので更年期の女性にはおすすめしたい成分。ホットフラッシュや骨粗しょう症予防に効果があります。

マメ科でイソフラボンが豊富。渋味・苦味成分のサポニンも含まれるので、血液中の脂質を減らして動脈硬化のリスクを軽減。2つの成分の相乗効果で脂肪代謝が活発になり肥満予防になります。肝機能を高めて二日酔いを予防する効果も。根を乾燥させて作る「葛根(かっこん)」は風邪薬でおなじみの葛根湯(かっこんとう)として漢方で使われます。

撫子

月経不順、むくみ、消炎、利尿作用があるといわれます。流産の危険性を持つため妊産婦は服用できません。

女郎花

鎮静、抗菌、消炎効果があり、腹痛、下痢、婦人病に効能があるといわれます。

藤袴

利尿、血糖値降下作用があり、糖尿病、月経不順、むくみなどに効果があるといわれます。

桔梗

煎じて飲むとサポニンの作用で去痰・咳止め効果が高く、風邪薬にも配合されています。

とろりとした葛湯は漢方薬でなくても飲むとほっこりしますよね。だんだん冷えが気になる季節。葛は冷え予防、風邪予防、更年期対策として、ぜひ積極的に取り入れてみてください。


writer:松尾真佐代