Doctors Me(ドクターズミー)- 【藤森香衣のがんコラム】Vol.8: 乳房再建手術とは

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乳房再建の2つの方法

先日、乳がんの先輩から「二次再建の勉強会※があるのだけれど、一緒に行ってみない?」とのお誘いを頂き、参加をしてきました。

胸を全摘出した場合、形成外科手術によって胸をつくる事ができるんですが、この『乳房再建』には二つの方法があります。一つは、私が行った【同時再建】という、がんの摘出手術の直後に形成外科手術も行うもの。もう一つは、がんの摘出をして、しばらくしてから胸の再建手術を受ける【二次再建】です。

私の場合は、全摘出が決まった時点で、形成外科の先生から沢山説明をして頂き、すぐに同時再建を希望しました。でも、突然そのような判断をせまられたとしても、次のことまで考えられない…という方も多いのではないかと思います。

※NPO法人 エンパワリング ブレストキャンサー

乳房再建の保険適用

2014年から、日本でも乳房再建に関してシリコンインプラントの入れ替えまでが保険適用になりました。それまでは全額自己負担だったため、新しい胸をつくるためには、がんの手術とは別に100万円ほど必要でした。乳がんは、40代からが罹患率(病気にかかる患者の割合)のピークとなるため、ちょうどお子さんなどにもお金がかかる時期。ある患者さんから、「再建を望んでいるけれど、家族や家計のことを考えると言い出せない…」ということを以前お聞きしたことがあり、同じ女性としてとても悲しかったです。
そうした『諦めていた女性』にとって、この保険適用は大きな希望となりましたが、まだまだ情報も少なく、「まず、何をどうしたらいいのか?」という方も多いため、こうした勉強会が開催されているそうです。

再建手術を受けることで必要なこと

一患者としての私は、再建手術を受けて良かったと思っています。他のサバイバーの方もおっしゃっていましたが、何よりも大きいのは【喪失感がないこと】。そして、信頼できるお医者さんに巡り合えたことが、一番大切だったのだと、今は感じます。

再建を望むのであれば「ただ、膨らみがあればいい」ということではないはずです。目が覚めたときに、自分の体がどうなっているのか…それを形成外科の先生にお任せするのですから、同時再建でも二次再建でも、納得できるように知識をえることが重要です。

また、勉強会で講演された先生が「この病院では年間、どれぐらい乳房再建手術を行っていますか?」「今までの、再建した患者さんの胸の写真を見せてください」という二つは、聞いてみましょう…と、おっしゃっていました。

確かに私も病院で、本当に沢山の患者さんの手術前後の胸の写真を見せて貰いました。(もちろん、首から下の写真で、顔は写っていません。)同性でも、あんなに女性の胸を見たのは初めてです笑。そして何より、術後の皆さんの胸が美しかったのを見て、心が軽くなりました。

シリコン(インプラント)も、先生が沢山のサイズを見せて、触らせてくれ、「先生!これ、私の顔ぐらいありますよ!?」という物まであり、「世の中には、場合によって色んなサイズが必要なんだよ。」と、何でも教えてくれたので形成外科の先生と病院を信頼し、安心して再建手術ができたのだと思います。

患者さんによって個人差があり、再建ができない場合もありますが、迷っている方は、『本当にご自身のこれからの人生に、再建した胸が必要か』も見極めながら、病院や医師、専門の方々に相談してみてください。

〜モデル:藤森 香衣〜