オコエ瑠偉、平沢大河、小笠原慎之介、そして清宮幸太郎など、甲子園で名を馳せたスター球児を招集した高校年代の日本代表チームは、U-18大会でも素晴らしい活躍を見せてくれた。
 しかしその裏で、野球日本代表の本丸ともいえる侍ジャパンが、矛盾をはらんだ失態をしでかしていた。
 「小久保裕紀日本代表監督(43)はなにがなんでも彼らを視察すべきでした。なのに…」(ベテラン記者)

 8月26日に甲子園球場でU-18メンバーの壮行試合として、大学日本代表チームとの一戦が行われた。高校、大学の両代表チームには今秋のドラフト1位候補が揃っており、12球団のスカウトはお目当ての選手の力量を最終チェックするため、ネット裏に駆けつけていた。大学生投手のボールに力負けしない高校生スラッガーや、大学生の強打者相手に得意の変化球を投げ込む高校生投手たらの様子は、大いにスカウティングの判断材料になったようだ。しかし、侍ジャパンの関係者が現れなかったことに、高校、大学の要人たちはガッカリしていた。しかも、代表指揮官の小久保監督は、未来の主力選手よりも“アルバイト”を優先したのだ。
 「小久保監督はその日、ヤクルト対巨人戦の解説で神宮球場にいました。試合前には真中監督と談笑していました」(同)

 侍ジャパンの事業会社であるNPBエンタープライズは、プロアマ一体で全年代別や女子野球にも侍ジャパンを、と訴えていたはず。東京五輪で追加競技として五輪種目の復活を目指し、スクラムを組んでいたはずだが、小久保監督がいなければ、プロ、アマの結束力にもヒビが入りかねない。しかし、こんな声も聞かれた。
 「代表監督のギャラはそれほどでもないらしい。現役時代の年俸が1億円を超えていたOBにすれば、信じられないような安さだと言っていました。でも、引退後に野球に関わる仕事がしたくてもできないOBもいるんですから…」(NPB関係者)

 プロ野球のTV中継数も激減し、解説者のイスも奪い合いとなって久しい。小久保監督はアルバイトを優先した理由を語っていないが、NPBエンタープライズとの契約は微妙なものになっているという。
 契約期間は本人も明かしているように、2017年の第4回WBCまで。しかし、任期途中で12球団からの監督要請などがあれば拘束しない、という条項があり、視察などの代表監督としての業務も任意となっているそうだ。
 「小久保監督に『U-18の視察に行くべき』といったアドバイスをするスタッフがいないんでしょう」(前出記者)

 小久保監督は代表指揮官に就任してから、一度もベストメンバーを揃えていない。その是非はともかく、これまでの代表招集の際には将来性を口にし、若手中心のメンバーでチームを結成し続けてきた以上、来年プロ一年生になるメンバーを直接視察しておかなければ、侍ジャパンで掲げた自身のチームビジョンにも矛盾してくる。
 サッカー日本代表監督のヴァイッド・ハリルホジッチは年俸が2億円とのこと。代表指揮官のステータスにふさわしいギャラを払って小久保監督を拘束するか、このままアルバイトを黙認するべきか。まずは、小久保監督自身が一挙手一投足をファンに見られていると自覚すべきだが…。