写真提供:マイナビニュース

写真拡大

Microhip Technologyは9月15日、同社の8ビットマイコン向けに、データシートをほとんど読む必要もなく、コードもほとんど自ら書くことなく、マイコンを動作させることを可能とする開発プラットフォーム「MPLAB Code Configurator(MCC)」の最新バージョンとなる「MCC 3.0」を発表した。また、併せて開発ボードとして「Curiosity」、「Explorer 8」、「PICDEM Lab II」の3ツールも発表した。

4ツールともに、同社の無償統合開発環境(IDE)「MPLAB X」との連携を考慮した設計が施されており、各ツールの機能はサードパーティのリソースを含め、同社のエコシステムを活用することで拡張することも可能。MCC 3.0では、新たに個々の周辺モジュールでも複数のCIP(Core Independence via Peripheral:コアから独立した周辺モジュール)を組み合わせた複雑なシステムでも数回のマウスクリックで構成することを可能とした。

また、新たに同社のTCP/IP、カスタムLINドライバ、シリアルブートローダなどのライブラリもサポートしたほか、将来的には静電容量式センシング技術「mTouch」やUSB、RFプロトコルのサポートも計画。加えて、8ビットおよび16ビットのコードスニペットやライブラリを追加し、統合と構成を容易化するSDK(ソフトウェア開発キット)の提供も計画しているとする。

同社のVice President Security,Microcontoroller & Technology DevelopmentのSteve Drehobi氏は、「8ビットマイコンの市場はまだまだ成長を続けているが、少ないピン数であってもソフトウェア中心の設計となってきたことにより、検証のための時間などが長くなってきており、素早い開発を実現するためには、ハードウェアの性能とソフトウェアへの依存のバランスを図っていく必要がある」とし、MCC 3.0を中心とした関連する一連のツールでは、そうしたニーズに対応するための機能を各種盛り込んだと説明する。

中でもそうした機能面として、すでに8ビットマイコン内の回路においてデジタル部分は18%となっており、残りはコアに依存することが少ないアナログ機能部分であり、今後もそうした周辺モジュールの機能拡充が求められることから、アーキテクチャとしても、周辺モジュールがコアに依存せずにそれぞれ独立して動き、タスクが完了した際に、CPUに通知がなされる並列処理化をすることで、CPUパフォーマンスを大幅に引き上げなくても、全体として十分な性能を発揮できる点が強みだとした。

また、ハードとソフトのどちらかに依存し過ぎても最適なデザインにならないとの観点からMCC 3.0が提供されており、例えば、自動車のエンジンなどに用いられるCDI(Capacitor discharge ignition:電子制御式点火装置)を開発する際、従来は数カ月かかっていたものを、MCC 3.0を使うと、数週間で実装することが可能となるとする。

なお、すでにMCC 3.0はβ版が無償でダウンロード提供を開始しているほか、製品版も2015年11月より提供を開始する予定。3つの開発ボード/キットは、「Curiosity」が20ドル、「Explorer 8」が75ドル、「PICDEM Lab II」が100ドルという価格設定で、Curiosityはすでに提供を開始、残りの2つのツールも順次提供を開始していく予定としている。同社では、今後はこの3つの開発ツールを核に位置づけ、エンジニアに提供を行っていくことで開発の効率化を図る支援をしていきたいとしている。