もっとも株価が跳ねるV字回復銘柄を狙え!
これまで“負け組”と呼ばれていたものの、「環境好転」「リストラ」「収益構造の転換」などで業績が劇的に復活している企業が増えている。このV字回復する瞬間にこそ大きな利益を得るチャンスが転がっている!

◆負け組が復活する瞬間に勝機あり

「赤字企業が黒字転換するときや、“ダメ企業”なんてレッテルを貼られている会社がV字回復するときに株価はもっとも大きく上がりやすいんです」と話すのは、株式アナリストの本吉亮氏。

 V字回復の代表はラオックスだろう。株式ジャーナリストの大神田貴文氏はこう説明する。

「競争の激しい家電量販店に見切りをつけて、中国人ら訪日客向けの免税店へ大胆な業態転換を断行したのが大成功でした。ラオックスが経営難から中国・蘇寧電器に身売りしたのは’09年。株価は一時10円まで値下がりし、“危ない企業リスト”の常連だったほど。しかし、今年7月には株価が564円まで上昇し、劇的な再生を印象づけました」

 中国最大手の家電量販店チェーン蘇寧電器(現、蘇寧雲商)の傘下入り後、ラオックスの経営再建が始まったが、尖閣諸島をめぐる日中関係緊迫化などから客足は伸びなかった。

「しかし、中国語のできるスタッフを揃えたり、人民元など外貨両替を積極的に扱ったりするなど、免税店のノウハウを蓄積していたおかげで、昨年からの訪日中国人による『爆買い』ブームに乗ることができました」(大神田氏)

 大神田氏によると、V字回復している企業は、利益の上がらないビジネスモデルに見切りをつけ、新たな大株主の下で新天地を求める「業態転換」という特徴が挙げられるという。この「業界転換型」の再生企業として、ジャストシステムも当てはまるそうだ。

「ジャストシステムはワープロソフト『一太郎』の衰勢から経営不振が続いていましたが、’09年にキーエンスの傘下に入りました。そこで、電子書籍システムやタブレット端末での通信教育などの新商品を次々に投入し、今年8月には10期ぶりの復配を発表したばかりです」(同)

◆環境の好転で追い風が吹く業界は?

 また、「環境の好転」も不振企業をV字回復に導く。その一つに沖電気工業を挙げるのは本吉氏。

「中国や新興国での景気減速懸念はあるものの、米国経済が好調で、国内景気も回復基調であることに加え、為替差益の増加などにより第1四半期(1Q)の決算が好調だったのが沖電気です」

⇒【資料】はコチラ http://hbol.jp/?attachment_id=59936

 沖電気の1Qを見てみると、2年前は22億円の営業赤字でしたが、去年の1Qは8億円の営業利益と黒字転換。さらに今期1Qは35億円と利益を伸ばした。

「また、去年1年間の営業利益は324億円でした。沖電気は下半期で巻き返す傾向があるため簡単には通期予想はできませんが、残りの3Qが前期と同じ水準だったとしても通期の営業利益は351億円に達します。それなのに、会社予想は300億円なんです。一般に1Qがいいと通期も好調に推移するケースが多いんです。しかも去年は過去最高益となっていて、業績の回復が鮮明になっています。近いうちに上方修正されると思いますね」(本吉氏)

 また、準大手ゼネコンの熊谷組は6月の株主総会で7期ぶりの復配を決定した。三井住友銀行などの金融支援を受けて経営再建を進めてきたところに公共事業重視のアベノミクスがスタート。東日本大震災後の復興需要も繁忙度を増し、復配にこぎつけた。

「建設業界は政策次第で業績が大きく変化する。来夏の参院選を前に大型補正予算が編成されるとの思惑もあり、公共事業費の増額で潤う建設セクターには、追い風が吹きそうです」(大神田氏)

 負け組から復活している最中の銘柄は、チャンスが多そうだ。