ホットヨガで驚くほどの汗 munhoo/PIXTA(ピクスタ)

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 今年は、記録的な猛暑から一転、日照時間不足、冷夏という異常な気候。それに加えて季節の変わり目を迎え、"カラダのバランス"を崩している人は少なくないようです。

 さて前回、「汗をかきにくい人が増えている! ニオイもベタつきもしない『良い汗』て何だ?」では「発汗」の大切さを紹介しました。これからだんだんと寒くなる季節、汗をかきにくい環境になります。

 そこで"カラダのバランス"を整えながら、気持ちよく汗をかけるオススメのフィットネスが「ホットヨガ」。ヨガはインドで派生・進化したことから、その気候や環境に近づけた「室温36〜38℃、湿度60〜70%」の環境で行ったのが、ホットヨガの始まりだといわれています。
 
 当然、高温多湿な中で動けば発汗しやすく、その結果、体内の老廃物や疲労物質の排出を促し、疲労回復や美肌効果も期待できます。たっぷり汗をかいた後の爽快感は、リラックス効果を生みます。ダルさや疲労、むくみが気になる人は、ホットヨガを試してどうでしょう。

 さらに、ホットヨガを行う環境は、最も筋肉が伸びやすくなるとされる温度のため、ヨガのゆったりとした動きやポーズが、体の硬い人でも無理なく柔軟性を向上させます。体が硬い人ほど、その効果を感じやすく、柔軟性に不安のあるヨガ初心者には、ホットヨガを勧めています。

岩盤浴ですら汗をかけない人が発汗!

 同じような室温・湿度の岩盤浴でも、"基本的には"汗をかけます。「基本的」と断ったのは、岩盤浴でも汗をかけない人がいるからです。汗腺の機能が低下した、そんな人をこれまで何人も見てきました。

 ホットヨガは、身体を温めた上に、筋肉を伸ばしたり、収縮させて鍛えたり、あるいはゆるめてリラクゼーションしたり、さまざまな要素の運動が組み合わさっています。まず、汗をかかない人はいません。実際、岩盤浴でも汗が出なかった人が驚くほどの効果でした。

 また、ホットヨガは運動強度が高くないのに、全身の血流もアップさせます。実は、これがいわゆる"女子力"アップにつながるのです。

ホットヨガで妊活!? カラダの深部から体温を上げる

 これまで、ホットヨガを始めた女性のなかに、不妊で悩んでいた人から妊娠したという報告をいくつか聞いてきました。また、何度か流産をされた方が、無事に妊娠・出産できたというケースもあります。

 不妊の原因の一つといわれているのが、「カラダの冷え」。多くの女性は、子どもの頃から「腰を冷さないように」と、口酸っぱく教えられてきたはず。「冷え」は、生殖機能にとって弊害があります。骨盤内の温度が低下すると、子宮や卵巣などへの血流が減って、活発に働かなくなるからです。ホットヨガは、身体の深部から体温を上げると考えられています。

自律神経のバランスを改善させて

 そして、自律神経のバランスを改善させ、妊娠しやすい身体へと環境を整えます。女性ホルモンの分泌には、脳にある視床下部が密接にかかわります。視床下部は女性ホルモンの分泌の指令を出す部位であるとともに、ストレスを感知する箇所。過度なストレスは、その指令を狂わせ、思うように卵巣が働かなくなり、生理痛や月経不順を引き起こすこともあります。

 自律神経は、循環や呼吸、消化、体温調節、内分泌機能、生殖機能、代謝など自分ではコントロールできない機能を制御します。ヨガの効果で実感するものの上位には、肩凝りや冷え、むくみの解消などがあげられます。これは、自律神経の機能が整ってきた証のひとつでしょう。

 一方では、副交感神経の働きを有意にさせます。ご存じのとおり、現代のストレス社会は交感神経が優位の時間が長くなっています。ヨガは副交感神経にも働きかけ、ストレスを溜めこまないカラダづくりにもつながるのです。

 "妊活"は男女ともに考えるテーマ。パートナーと一緒に、楽しみながらホットヨガを試してみるのは、よいかもしれませんね。

五十嵐あゆ子(いがらし・あゆこ)

タイ式ヨガ「ルーシーダットン」マスターコース認定インストラクター。Hot Yoga & Fitness Space Gillで指導。身体運動学を学び、整形外科病院などにも勤務。アスレチックリハ(運動療法)担当トレーナーとして活動、リハビリ、運動指導、医療講演など行う。その後、メディカルフィットネスクラブでフィットネスインストラクターを兼務。現在、株式会社ドリームゲートの専務取締役兼インストラクターとしてフィットネスクラブの運営、ヨガレッスン、パーソナルトレーニング、キッズ〜ジュニアの運動指導、健康講座などを行っている。