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とにかく暑かった2015年の8月。検索ワードの急上昇ランキングでは炎天下で熱闘が繰り広げられた「甲子園」がトップにランクイン。陸上のワールドカップ「世界陸上」も注目を集めた。アツかった話題を振り返ってみよう。あ、「堀北真希」(2位)さんと「山本耕史」(4位)さんもアツアツでした。おめでとうございます。

○高校生の活躍に沸いたスポーツ

先月(7月)2位にランクインした「高校野球」に続き、今月は「甲子園」が1位に。地方大会が終わり、全国大会が行われる甲子園に関心が集まったことが分かる。中でも話題になったのが関東第一の外野手「オコエ瑠偉」(検索ランキング 9位)選手だ。高校生離れしたプレーで関東第一高校ベスト4進出への推進力となった。パフォーマンスばかりでなく、父親がナイジェリア人ということで人目を引く外見も注目され、マスコミの報道も過熱。TBS(東京放送ホールディングス)が取材要綱違反で大会本部から取材証の返却を求められるという事態も起きた。

高校野球の決勝戦が終わった甲子園では、8月27日から第27回 WBSC U-18 ベースボールワールドカップが開催された。今大会もう一人の"規格外"として注目された早稲田実業の1年生 清宮幸太郎選手や、先発完投の連続で仙台育英を決勝に導いた佐藤世那選手らと共にオコエ選手も代表入り。去る9月6日に行われた決勝では米代表に惜敗する結果となったが、走攻守に活躍を見せたオコエ選手は大リーグのスカウトからも熱い視線を集めていたそうだ。将来の活躍が期待される。

一方、陸上競技の祭典「世界陸上」(3位)ではジャマイカのウサイン・ボルト選手が3種目(100m/200m/400mリレー)で2大会連続3冠を達成したが、これに劣らず注目された現役高校生の日本人選手がいた。7月の陸上世界ユース選手権でボルトの男子200m大会記録(2003年)を破り、日本人最年少で世界陸上への出場を決めたサニブラウン・ハキーム選手だ。大会出場時点で16歳。残念ながら世界陸上でのメダル獲得はならなかったが、若い選手にとって大舞台の経験は力になるはず。来年のリオデジャネイロ五輪ではどんな走りを見せてくれるのだろうか。

○肝を冷やした火の災い

8月は火難の月だったかもしれない。「桜島」(8位)では山体の膨張や火山性地震など火山活動の活発化により、噴火警戒レベルが4に引き上げられ、地域住民が避難する事態となった。ランキングには入っていないが、JR沿線でケーブルが燃える不審な火事が相次ぎ、神奈川県の相模原市では米陸軍施設で爆発火災が発生した。中でも衝撃的だったのが、8月12日深夜、中国天津で起きた倉庫の爆発事故だ。

現場の倉庫にはシアン化ナトリウム・硝酸アンモニウム・硝酸カリウムなどの危険物が大量に保管されており、それを知らずに消火作業に当たった消防隊員が放水したことが二次的に被害を拡大させたと伝えられている。隊員への教育が行われていなかったとか、そもそもこれだけの危険物保管の届け出がなかったという指摘もあるが、改めて真実が明らかにされることはないだろう。微博(ウェイボー / Twitterのようなサービス)では被害の様子を伝える書き込みや写真が当局によって次々に削除されたという。

8月下旬には、まだ行方不明者がいるにも関わらず爆発の跡地を「海港エコ公園」にする計画が発表された。今年11月着工、来年6月に完成予定で、近隣には幼稚園や小学校も建設されるという。これには中国国内からも批判の声が上がり、中国のネットユーザーが政府を皮肉るコメントが日本のWeb系メディアでも多数引用されている。爆発事故に関する書き込みは取り締まりできても、批判や皮肉は技術的に捕捉しにくいのか、あるいはあえて適度に批判させることでガス抜きをすることが目的なのか。不満や批判も化学薬品で汚染された土壌と共に埋め立てられ、巨大爆発事故は歴史的になかったことになる日が来るのかもしれない。

○番外 : 「暑い」と検索してみたら

今年の夏は暑かった。東京では7月中旬から8月下旬までほとんどが最高気温30度を超える真夏日だった。こうした暑さは検索行動に反映されるのだろうか。急上昇ランキングには入っていないが、「暑い」の検索ボリュームを過去5年分に渡って比較してみた。

東京の猛暑日・真夏日の日数 (東京管区気象台の資料による)
2011年から2015年まで、7月8月それぞれの東京における検索ボリュームを比較してみると、2015年の平均値がダントツで多いことが分かる。実際に、猛暑日の日数は昨年より2倍以上も多かった。だが、気温の上下が検索ボリュームと比例するわけではないようで、検索量が最も多かった8月1日の最高気温は35度、最高気温が38度と最も高かった8月7日の検索量はそれより3割以上も少なくなっている。また、猛暑日・真夏日の日数自体は2013年の方が多く記録されているが、それよりも相対的に今年の検索量が多かった。

「◯◯とは」などの解説や知識を求めて検索を利用するのではなく、「暇」「眠い」などの感情や感覚を検索する人が増えているというが、2013年と2015年の結果はそれを裏付けるものといえるだろう。また、感情で行う行動だけに、その変動は事象と関数的に結びついているわけではないことも読み取れる。スマートフォンの浸透により検索が「機能を果たすツール」というより「個人に密着した情報窓口」へと役割を広げている。

(笠井美史乃)