Designit Tokyoが考えた、「Bamboo Spark」を使った3つの落書きアイデア発想法

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世界9カ国に拠点をもつデザイン戦略ファームDesignitでは、プロジェクトを立ち上げる際、常に「思考をスケッチすること」からはじめるのだという。そんな彼らが「手書きのメモがその場でデジタル化され、クラウドで共有できる」デヴァイス、Bamboo Sparkを手にした。どう使いこなすのだろうか? (雑誌『WIRED』VOL.18より転載)

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2/32. ポストイットがデジタル化できると、後々のクラスタライズも思いのまま
Designitのオフィスはあちこちが付箋紙だらけ。貼る場所を変えたり、色を変えたり、重ねたり、そういった「遊び感覚」がDesignitの創造性を支えている。「いちいち写真に収めるのではなく、リアルタイムに記録できたほうがいい。後からクラスタライズやオーガナイズもできますしね」。Bamboo Sparkの上に置いた付箋紙になにやら書き込みながら、Senior Designerの岩部真和はそう語る。

3/33. 発想を豊かにするのは、ミーティング中の落書き!?
「Bamboo Sparkを使って、スタッフ全員のdoodle(落書き)をデータベース化したらどうか」というアイデアも飛び出すほど、Designitの仕事にとって落書きは不可欠。「脱線して、楽しむこと」が独創的なアイデアにつながる。doodleは彼らの個性を象徴するスキルといえるだろう。

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1. 清書したらこぼれ落ちてしまうアイデアを、みんなとシェアできる!
Designitの本分は「最終アウトプットに膨大な議論という付加価値をつけ加える」こと。だから手の届く距離で向かい合い、紙にアイデアを書きなぐる(ヴィジュアルシンキング)。Bamboo Sparkを使えば議論の熱がそのままデータ化できる。

2. ポストイットがデジタル化できると、後々のクラスタライズも思いのまま
Designitのオフィスはあちこちが付箋紙だらけ。貼る場所を変えたり、色を変えたり、重ねたり、そういった「遊び感覚」がDesignitの創造性を支えている。「いちいち写真に収めるのではなく、リアルタイムに記録できたほうがいい。後からクラスタライズやオーガナイズもできますしね」。Bamboo Sparkの上に置いた付箋紙になにやら書き込みながら、Senior Designerの岩部真和はそう語る。

3. 発想を豊かにするのは、ミーティング中の落書き!?
「Bamboo Sparkを使って、スタッフ全員のdoodle(落書き)をデータベース化したらどうか」というアイデアも飛び出すほど、Designitの仕事にとって落書きは不可欠。「脱線して、楽しむこと」が独創的なアイデアにつながる。doodleは彼らの個性を象徴するスキルといえるだろう。

「ブループリント」は可能性に満ちている

例えば「未来のショールームをつくりたい」という自動車メーカーからの依頼に対し、内装から斬新な接客スタイルまで微に入り細に入り具体的に練りあげる。そんな複雑な大型プロジェクトを手掛けるうえでDesignitが武器にするのが、スキルの掛け合わせだ。

バックグラウンドの異なるスペシャリストたちがひとつのテーブルを囲み、チームワークで極上のプランを生み出すのである。しかしその仕事ぶりは意外にもアナログ。シニアデザイナー岩部真和は、ごく普通の付箋紙とボールペンを手に取りながら、こう語る。

「付箋紙やノートに文字や図を描きながらアイデアをまとめ、チームでシェアします。違う視点が加わることで、別のアイデアになる。そのプロセスでは、手書きのラフさがとても重要なんです」

彼らが紙とペンにこだわる理由は2つある。ひとつはスピード。アイデアがわき出たときの「熱」をそのままかたちにできるから。もうひとつはフィーリング。アイデアを生み出すのはあくまで人であり、その手触りが大切だと考えている。プレゼン用の小綺麗な資料にまとめるのは、最後でいい。

「とはいえ、外出中のスタッフや海外のオフィスと情報共有するにはパソコンで清書せざるをえない。でもそれだと数時間はかかるうえに、議論から生まれた別のアイデアやキーワードがこぼれ落ちてしまうんです」

初期アイデアからふくらみはじめた数多の可能性をいかにしてデータに封じ込めるか。そんな要望にすべて応えてくれるのが、ボールペンで描かれた筆跡をデジタルデータとして記録できるBamboo Sparkだ。Dropboxなどのクラウドサーヴィスを利用すれば、手書きのメモを遠隔地へと即座に届けることが可能。写真に撮ったりスキャンする手間が省けるから、フィーリングとスピードを両立できる。熱のこもったブループリントを記録・管理・共有するにはもってこいのツールだ。

「ノートのように厚みのある紙束でも認識するのは嬉しいですね。こんなふうに、付箋紙を上においても使えるんだ!」

やがてDesignit Tokyoの面々は、「Bamboo Sparkをどんなふうに使ったら、仕事を面白く、かつ効率化できるか」というテーマでディスカッションを始めてしまった。新たなツールに刺激を受けて、クリエイティヴの感性が閃きを放つ。大事な点は、懐古趣味で紙にペンを走らせているのではないということ。むしろ最前線に身を置くが故にフィーリングとスピードを優先したい。だからこそ、紙にペンを走らせているのだ。

Designit Tokyo
1991年、デンマークのオーフスという街にて設立されたDesignitは、現在世界9カ国に10のオフィスを展開するグローバルデザインカンパニーだ。Designit Tokyoは2年前に立ちあがり、電器メーカーやアパレルブランドに対し商品デザインやコンセプト構築のコンサルティングを請け負っている。

Bamboo Spark

ノートや付箋など、お好みの紙に専用のボールペンで書き込み、ボタンを押せば、メモをデジタル形式で保存できるスマートフォリオ。データは専用アプリで保存・共有・編集ができ、さらにはEvernoteやDropboxといったクラウドサーヴィスとの連携も可能。ラインナップされている3つのモデルは、フォリオの片側に、それぞれスマートフォンや名刺、タブレット端末、iPad Air 2を収納することができる(iPad Air 2用モデルはワコムストアのみでの販売)。10月発売予定。オープン価格(ワコムストア価格 ¥17,800)

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