今節の注目選手たち【写真:Getty Images】

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今週の注目選手

 今週末も欧州各国のリーグ戦とJリーグが行われる。その中でも、特に注目すべき6人の選手を紹介しよう。彼らはどんな活躍を見せてくれるだろうか。

ジャック・バトランド(ストーク)

 長年GK不足の問題を抱えていたイングランド代表において、バーミンガムの下部組織出身のジャック・バトランドは将来を嘱望されていた若手GKであった。2013年1月にストークへ加入するも、アスミール・ベゴビッチとトーマス・セーレンセンの陰に隠れて出場機会を得ることができなかった。

 しかし、今季は前者がチェルシー移籍、後者は現役を引退。バーンズリー、リーズ、ダービーへの期限付き移籍を経験したバトランドは、今季ついに正守護神の座を手にした。

 今節の相手アーセナルには、昨季アウェイでの対戦で0-3の敗戦を喫している。2得点1アシストを決められたアレクシス・サンチェス擁する強力攻撃陣を完封するためには、22歳の若き守護神の奮起が不可欠だ。

ジャコモ・ボナベントゥーラ(ミラン)

 現在26歳のイタリア代表MFジャコモ・ボナベントゥーラは欧州で指折りの育成機関を持つアタランタが産んだ新たな傑作品だ。16歳よりアタランタの下部組織に入団し、ペルゴレッテーゼ、パドヴァでの武者修行を経て2010年よりアタランタで本格的なプレーをスタートした。

 ボナベントゥーラは自身のアイドルである元ユベントスのFWアレッサンドロ・デル・ピエロと同様に、創造性と高いテクニックが持ち味のトップ下だ。しかしながら、アタランタとU-21イタリア代表で左サイドハーフとして起用されたことで、ハードワークを厭わない献身的な守備も兼ね備えている現代的なミッドフィルダーでもある。

 今回の代表ウィークではイタリア代表には招集されなかったことで、ミラノダービーに万全のコンディションで挑む。ポジションを争う日本代表FW本田圭佑にかわってトップ下での先発出場が濃厚だ。

 ミラノ両雄にとって“最重要の一戦”の行方は、ボナベントゥーラの輝きにかかっているといっても過言ではない。今後のミランのスタメン争いを占う上でも、同選手のプレーに注目が集まりそうだ。

マルク=アンドレ・テア・シュテーゲン(バルセロナ)

 23歳のドイツ代表GKは、母国の首都ベルリンで成し遂げたチャンピオンズリーグ(CL)優勝に大きく貢献したひとりだ。フィールドプレーヤー顔負けの足元の技術に加え、準決勝バイエルン戦でロベルト・レバンドフスキへのセーブがUEFA年間ベストセーブ賞に輝いたように、シュートストップの能力も折り紙付きである。

 しかし、バルサでは“カップ戦要員”という位置づけであり、リーグ戦は一貫してチリ代表GKクラウディオ・ブラーボがゴールマウスを守ってきた。そのため、リーグ戦ではいまだ1試合もプレーできていない。

 そのテア・シュテーゲンにもチャンスが巡ってきた。ブラーボが負傷離脱したため、今節のアトレティコ・マドリー戦で念願のリーガデビューを飾ることになりそうだ。脱・カップ戦要員へ…自身初のリーグ戦で、アピールを誓う。

武藤嘉紀(マインツ)

 初の海外挑戦の舞台として選んだドイツ・ブンデスリーガ。MF香川真司やFW岡崎慎司など、多くの日本人選手が活躍してきたその舞台で、武藤嘉紀もそれに続いて後を追う。

 開幕戦のインゴルシュタット戦ではベンチスタートとなったものの、第2節のボルシアMG戦では先発出場を果たす。そして、8月29日に行われたハノーファー戦では今までにない輝きを見せていた。

 前半開始して15分に、DF裏に抜け出した武藤が味方のスルーパスを受け取ってシュートを放ちゴールを決めた。さらに29分にもコーナーキックから味方が中央に折り返したボールを武藤が押し込んで2点目を決めている。チーム3点目となる得点は武藤の積極的なプレスから生じた相手のミスからで、いずれも貪欲にゴールへ向かう姿勢から生まれた得点だった。

 日本代表ではヴァイッド・ハリルホジッチ監督体制下でいまだ無得点。カンボジア戦、アフガニスタン戦でもゴールを奪うことはできなかった。しかし、ドイツで輝きを放ち続けることができれば、サムライブルーでのゴールも遠くはないだろう。

クリスティアーノ(柏レイソル)

 馬力のある突破と強烈なシュート…。周囲との連係より個人で完結できるプレースタイルは、ともすれば柏のスタイルには馴染まないのかもしれない。

 ボールを繋ぎながら相手を崩すサッカーにあって、クリスティアーノはパスワークのブレーキになることもある。だが、得点ランキング5位タイの11ゴールを挙げるなど、結果も残している。2nd第7節のサンフレッチェ広島戦ではハットトリックを記録するなど圧巻のプレーを見せた。

 緻密な連動が重要な柏サッカーの中で、クリスティアーノの存在は確かに異質といえる。だが彼の持つ個の能力は、柏にとって貴重な武器であることは間違いない。

タル・ベン・ハイム(マッカビ・テルアビブ)

 長くイングランドで活躍したベテランストッパーが11年ぶりに母国へ帰還した。そして少年時代から在籍した古巣マッカビ・テルアビブで再びチャンピオンズリーグ(CL)への挑戦権を手に入れた。今度は主役として。

 決してプレミアリーグで成功したとは言えない。しかし、33歳になったいまでも自慢のパワーに衰えはない。経験を積んで安定感を増したプレーがイスラエル王者の最終ラインを堅牢な壁へと変貌させる。

 奇しくもCL開幕戦の対戦相手は不遇の時を過ごした古巣チェルシー。ともにプレーした盟友たちの多くはすでに去ったが、スタンフォード・ブリッジのファンの前でアップセットを実現すべく燃えている。

text by 編集部