専門誌では読めない雑学コラム
【木村和久の「お気楽ゴルフ」連載●第20回】

 今年の夏は暑かったですね。毎年どこかで猛暑の記録が塗り替えられ、地球温暖化の傾向が顕著に現れているようです。ある統計によると、東京の平均気温は20年前の宮崎とさして変わらないそうです。だから、新婚旅行に行くなら、南国・宮崎じゃなくて、都内のサマーランドとかに行けば十分......って、そういうことじゃないか。

 ともあれ、今年の夏は暑いので、ほとんどゴルフをやりませんでした。仕事で一度、埼玉の熊谷に行きましたが、マジで死にました。早朝ラウンドとはいえ、頭がボーッとして、ゴルフになりませんでしたから。

 2年前にも、8月のクソ暑い日に無理してプレーしたら、数日後、口唇ヘルペスにかかってしまいました。痛いし痒いし、半年ぐらい跡が残って大変でした。

 炎天下のゴルフは、熱中症にならなくても、自分の弱い部分の、持病みたいなものが発症しやすいんですね。しかも、当日平気でも、2、3日経ってからそれが現れたりします。ほんと、気をつけたほうがいいです。

 というわけで、年々ゴルフのベストシーズンが減少している、という話を少々。

 実は去年まで20年ぐらい、ゴルフの週刊誌で自らのラウンドリポートを執筆していました。そのときは仕事ですから、1年間、何がなんでも50ラウンドぐらいはしていました。

 雨の日も、風の日も、嵐でも、炎天下でも、東にコンペがあれば参加し、西に名コースがあれば訪れて、たとえヘボと言われようとも、文句を言わずせっせとプレーする。私はそんなゴルファーになりたい......って、『雨ニモマケズ』(宮沢賢治)ですか〜。

 ところが、今年の春から、毎週ゴルフをしなくてよくなりました。残念と思う反面、解放された気持ちになったのです。だって、無理してゴルフをする必要がないのですから。

 そうやって、冷静にゴルフをやるタイミングを見計らっていると、ゴルフをやりたい日が、意外に少ないことに気づきました。

 日本の夏は、猛暑でゴルフどころではありません。それで、地球温暖化だから「冬はいいだろう」と思いますが、猛暑の反動か、思いのほか寒いんです。体は動かないし、手はかじかんでクラブを握るのさえ、大変です。しかも、最近は雪が降るから、クローズで行けないことも結構あります。

 とにかく、もう夏と冬は体がしんどくて、とてもゴルフなんてできません。さらに6月は梅雨、9月には台風と長雨があって、本当にゴルフに適しているシーズンというのは、春と秋、それぞれ3カ月くらいじゃないですか。1年の半分とは、ちょっと寂しい限りですね......。

 さて、9月からは本格的にラウンドを再開しようと思いますが、9月の長雨に遭遇すると、"メガネくん"にとってはやっかいなものとなります。視界不良で、目の前にある打つボールさえ、よく見えませんから。

 ちなみに、雨が土砂降りのとき、プレーヤーの申し出によってプレーをやめた場合は、ゴルフ場に全額プレー代を払うことになっています。反対に、ゴルフ場が「クローズ」を宣言した場合は、ラウンドしたホール数にもよりますが、プレー料金が割引されたり、全額戻ってきたりします。

 そこで、疑問に思うのは、ゴルフ場が「クローズ」にする決め手です。

 突然の雪でプレーがしづらい。この場合はどうでしょう? これは、ボールについた雪を払って打てばいいので、芝が隠れるほどの積雪にならない限り、プレー続行です。

 カミナリも、一時中断して天候の回復を待ちます。一日中、カミナリが鳴り続けるって、滅多にないですからね。

 実は「クローズ」の最大のポイントは、グリーン上の水はけです。グリーンに水がたまって、ボールが転がらなくなったら、「クローズ」となる場合が多いです。

 ただ、敵もさるもの。ゴルフ場では、大雨の予想だと、カップをグリーンの一番高い場所に切って、水はけをよくします。水は低いところに流れるので、高い部分は案外ボールが転がって、大雨なのに、意地でも「クローズ」にしないコースがあります。

 そのため、大雨の日は、料金の支払いをめぐって、「リタイア」か「クローズ」か、シビアな"チキンレース"が、プレーヤーとゴルフ場の間で繰り広げられたりします。

 個人的なことを言いますと、大雨の日は、最初からゴルフ場に行きません。代表者に頼んでキャンセルしてもらいます。というか、友人の代表者がまず行きたがらないのです。

 その際、キャンセル料を請求しないゴルフ場なら、また行こうと思います。が、たまにがっつりとキャンセル料をとるコースもあります。そんなゴルフ場には、二度と行きたくないですね。

 何にしても、ゴルフはレジャー的な要素がかなりあります。なるべく雨は避けてもいいんじゃないですか。プレーする人も、ゴルフ場も......。

【プロフィール】
■木村和久(きむら・かずひさ)
1959年6月19日生まれ。宮城県出身。株式をはじめ、恋愛や遊びなど、トレンドを読み解くコラムニストとして活躍。ゴルフ歴も長く、『週刊パーゴルフ』『月刊ゴルフダイジェスト』などの専門誌で連載を持つ。

木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa