昭和の名勝負を演じたライバル同士が、監督として帰ってくる!

 一部メディアで阪神・和田豊監督(52)の“続投”が報じられた。単年契約でシーズンに臨んだ和田監督だったが、6月24日に首位に浮上し、もうひと押しでマジック点灯というチーム状態に本社幹部も“優勝監督”を切る理由はないとし、続投の方向で固まったという。しかし、その続投を伝えた一報はビミョ〜な一文で、締め括られていた。〈オーナーがペナントの行く末を見て、最終的に決断する〉と…。

 その最終決断を下す坂井信也・阪神オーナーは“続投”の一報が伝えられた8月25日、電鉄本社で記者団に掴まった。
 「次期監督は誰がいいのか、そんな話は一切ない」
 同オーナーのご立腹ぶりで、続投の一報もあやしくなってきた。
 「このまま優勝、日本シリーズ進出となればともかく、近年、阪神は終盤戦の勝負どころで失速する傾向も見られます。6月、本社での株主総会では、出席者から監督交代を求める発言もありました。今回の続投報道は『和田監督で大丈夫なのか?』という、ファンの反応を探る観測気球では?」(プロ野球解説者)

 実は、“本命”と目されているのが、掛布雅之GM付育成&打撃コーディネーター(60=以下DC)だ。
 「キーマンは中村GMですよ」(スポーツ紙記者)
 中村勝広GMは新外国人獲得調査のための渡米から帰国した25日、遠征先の広島で、南信男球団社長らと来季に向けての編成会議に出席した。一時は'14、'15年オフの補強失敗でGM自身が「引責辞任するのでは」とも囁かれていたが、こうした動向を見る限り、残留は間違いないようだ。
 「長期に渡るチーム編成は順調だ」と同GMを支持する声も聞かれたが、多くは、
 「獲得予定選手に裏工作を仕掛ける人脈がなく、ただ指示を受け、決められた提示額を選手に伝えるだけ。GMとしてのしたたかさは感じられない」(元某球団幹部)

 国内FA権を行使した金子千尋、中島裕之をそのままオリックスに奪われる格好となった補強失敗は、伝統球団のプライドを傷つけた。しかも、藤川球児の帰還工作にも失敗している。残留できたのは、他に適任者がいなかったからか…。その中村GMが仕掛けているのが“掛布監督”なのだ。
 「岡田彰布氏、OB会長の川藤幸三氏、そして掛布DCを呼び出し、北新地で談合しています」(関係者)

 しかし、掛布監督誕生には障害も多い。その一つが「借金問題」だ。カネの問題の裏には、その背後にアヤシイ人脈がないとは言い切れない。
 「岡田氏の復権のほうが現実味もある。優勝経験があり、鉄壁の救援陣JFKを作り、鳥谷を一人前にしたのも岡田氏。中村GMを連れてきたのが南社長で、仮にいつもの終盤戦失速でV逸となれば、南社長も無傷ではいられません。本社では役員職を外されたので、球団社長職にしがみつくはず。そうなると、掛布氏より岡田氏ということになる」(ベテラン記者)

 阪神電鉄にも影響を持ち始めた阪急グループ、株主総会も岡田氏を推している。それでも、掛布氏の監督誕生の可能性がある理由は、ライバル巨人にあった。
 「巨人の次期監督に、江川卓氏が急浮上するとの情報があって…。そうなると、『掛布対江川』のライバル対決を監督版で復活でき、観客増のアピールにつながる」(前出・元幹部)

 巨人の監督人事を巡る情報は「二転三転している」と言っていい。適任者不在、東海大グループにおけるドラフト戦略から「もう1、2年引っ張ることも」と、原辰徳監督(56)の残留説が夏の甲子園大会中から囁かれるようになった。超高校級左腕・小笠原慎之介(東海大相模)が1位候補に挙がったからだ。
 その一方で、原監督が「ゴジラ松井よりもヨシノブ」と言って肩入しているのは有名な話。こうした流れを受け、大本命の松井秀喜氏は巨人復帰を見合わせており、原監督は「帰りたくないのなら…」と憤ったという。原監督としては高橋由伸を後継者に指名したいが、読売グループは「もう少し勉強させてから」と、“幹部候補生”のカードを切る時期に慎重。その消去法で江川氏の名前が出たようだ。
 「江川氏を指して『一度はやらせてやらないと』と口にする幹部もいます」(前出・ベテラン記者)

 読売関係者もこう言う。
 「入団時に将来の監督を約束したとの話も聞くが、本人も『自分はない』と納得しているところもある」

 江川浮上を否定する声もある。だとすれば、阪神はガセネタを掴まされて踊っているのか…。
 ファン心理では「掛布対江川をもう一度見たい!」が、両軍とももう一波乱、起こりそうだ。