(撮影:長瀬友哉/フォート・キシモト)

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3日のカンボジア戦のあと、もしできるのなら僕は2人のドリブラーと話がしたいと思いました。1人は香川真司です。

体はキレていたと思います。ですが、なかなかゴールが決められない間に、次第に体が硬くなっていっているように見えました。最終的には1点取ったので気持ちはほぐれたでしょうが、途中まで香川は嫌な感じを持っていたのではないでしょうか。

もしも香川の調子がよくなかったら、たぶんゴールは決めることができなかったでしょう。去年の香川ならゴールにすら近寄れなかったかもしれません。

カンボジアは香川の得意なゴール前のスペースを消していました。それでも、そこまで入り込んでいたことを記憶していたほうがいいと思います。僕は香川に「気にせずにいろ」と言ってあげたいですね。

もう1人は宇佐美貴史です。先発に起用されなかったことで、宇佐美は精神的なバランスを崩していたのではないかと思っています。

本来の宇佐美はテクニックをベースにした、遊び心と余裕のあるプレーを見せてくれます。ところが、この日は「点を取りたい」と強く念じすぎているのか、シュートを慎重に、「置きに」いっていました。

武藤嘉紀も同じように、結果を求めるあまり、逆にゴールが奪えないポジションに入り込んでいました。ただ、武藤は直前のリーグ戦で2ゴールを挙げている余裕がまだ感じられました。宇佐美はしばらくゴールから遠ざかっている分、武藤よりも焦りがあるように思います。

ストライカーに波があるのは仕方がないことです。その時期に焦れば焦るほど、余計にフォームが崩れます。宇佐美に「落ち着け」と言ってあげると、宇佐美のことだからすぐに意味を理解してくれるでしょう。それさえあれば、宇佐美はまたゴールを量産するようになってくれるはずです。