またしてもFKを決められなかった本田。代表では13年8月からFKのゴールが無く、指揮官からは全幅の信頼を得られていないようだ。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

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 ここでゴールが決まったら面白いだろう、とプレス席から見ていて思った場面があった。前半、ゴールまで約30メートル、右サイドで本田がFKを蹴ろうとした時だ。
 
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 もし決まれば、あのデンマーク戦(南アフリカ・ワールドカップのグループリーグ第2戦)の一撃と重なる。
 
 代表戦では13年8月のウルグアイ戦を最後に“FKの神様”からそっぽを向かれている本田が、このシーンでインパクト十分の一発を叩き込めば、チームのボルテージは一気に高まるのでないかと思えた。
 
 しかし、本田は直接狙わなかった。本人は狙いたかったのかもしれないが、監督の指示でパスに切り替えた可能性もある。実際、FKを得たシチュエーションで本田に自由は与えられていない。ゴール正面のFKを吉田が蹴ったのも、特に譲ったわけではなかった。
 
「(吉田との)やりとりは別にないです。一応あっち側──ゴール中央から左サイド──は(香川)真司や(山口)蛍といった他の選手が蹴ることになっていたんでね。
 
 それで気付いたら麻也が横に立っていたんでね。それはちょっと予定外でした。でも、蹴りたいからそこにいたんでしょうから」
 
 チームの約束事としてそうなったとはいえ、あのFKはまさに絶好機。スペシャルなキッカーなら、間違いなく任されていたはずだ。そう考えると、あくまで推測ながら、本田はキッカーとしてハリルホジッチ監督から全幅の信頼を得ていないとの結論に達する。
 
 いずれにせよ、この日も本田はFKでアピールできなかった。終盤の87分に得たFKも、際どいコースに蹴りながらGKに防がれてしまった。こうまで決まらないとなると、もはや「ツキがない」のひと言では片付けられない。
 
 キッカー本田はこのまま衰退していくのだろうか。アジア予選でのパフォーマンス次第では、“キッカー”を剥奪される可能性も否定できない。
 
取材・文●白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集部)