投資情報会社・フィスコ(担当・小瀬正毅氏)が8月31日〜9月4日のドル・円相場の見通しを解説する。

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 7日はレイバーデーで米国市場が休場となるが、8日以降は欧米の市場参加者が夏休みを終え取引が本格化し、商いが膨らむ。こうしたなか、9月16〜17日に開かれる米連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ判断をにらみ、4日の米雇用統計を受けて市場がどのように消化していくか、経済指標を点検しながらの相場展開が予想される。ドル・円は堅調地合いながらも戻りが鈍い値動きを想定する。

【新規失業保険申請件数】(10日)
 米連邦準備制度理事(FRB)は金融政策の実施にあたり、雇用情勢を最重要視することから、4日の8月雇用統計と合わせ、9月のFOMC直前まで雇用関連が注視されそうだ。雇用統計の内容次第だが、データを下支えするなら利上げ期待でドル買いが予想される。逆に低調ならドル売りに傾く展開とみられる。8月米労働市場情勢指数(LMC1)も手掛かりとなる可能性がある。

【8月生産者物価指数など物価関連指数】(10-11日)
 FOMCの物価判断にあたり、10日の8月輸入物価指数や生産者物価指数(PPIコア指数、食品・エネルギー除く)が注目される。物価上昇率の鈍化は9月利上げ期待を低下させる要因となる。

 9月7日-11日に発表予定の主要経済指標のポイントは次の通り。

○(日)4-6月期国内総生産改定値 8日(火)午前8時50分発表予定
・予想は、前期比年率-1.8%
 基準となる速報値は前期比年率-1.6%。改定値については、財務省が発表した4-6月期法人企業統計における設備投資が予想を下回っており、速報値から下方修正される可能性がある。ただし、在庫調整の進捗は多少遅れており、設備投資の弱さをある程度相殺するとの見方があることから、成長率は速報値との比較で多少の下方修正にとどまる見込み。

○(日)7月経常収支 8日(火)午前8時50分発表予定
・予想は、+1兆7500億円
 参考となる6月実績は、+5586億円。6月の経常黒字額は予想を下回ったが、第一次所得収支の黒字額は高水準を維持している。7月については、貿易収支の改善が多少期待できることや第一次所得収支の黒字額は6月実績を上回る水準になるとみられており、経常黒字額は6月実績を大幅に上回る見込み。

○(米)8月生産者物価コア指数 11日(金)午後9時30分発表予定
・予想は、前年比+0.7%
 参考となる7月実績は前年比+0.6%だった。エネルギー価格低下の影響が他分野にも及んでいる可能性があることやドル高による輸入価格の低下などを考慮すると、8月分のコアの物価上昇率は適度に抑制される可能性がある。

○(米)9月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値 11日(金)午後11時発表予定
・予想は、91.5
 参考となる8月の確定値は91.9で速報値92.9から下方修正されており、7月実績の93.1も下回った。消費者期待指数は83.4で速報値の83.8を若干下回っている。9月分については、景気現況指数が8月確定値の105.1を下回る可能性があることから、8月実績の91.9をやや下回る見込み。

○日米の主な経済指標の発表予定は、8日(火):(米)8月労働市場情勢指数、10日(木):(日)7月機械受注、(日)8月国内企業物価指数、(米)7月卸売在庫

【予想レンジ】
・米ドル/円:118.00円-123.00円