東京国立博物館で「アート オブ ブルガリ 130年にわたるイタリアの美の至宝」展

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1884年にローマで創業して以来、130年を越える歴史を持つ、イタリアの世界的なハイジュエリーブランド「ブルガリ」。ダイヤモンドやエメラルドなどの宝石を贅沢に使ったアクセサリーは手が届くものではないけれど、眺めているだけでも幸せな気持ちになれる美しさ。

2015年9月8日(火)から11月29日(日)まで、上野の東京国立博物館・表慶館で開催される「アート オブ ブルガリ 130年にわたるイタリアの美の至宝」には、ブルガリの長い歴史の中でも希少なアーカイブピースが約250ピースも集結。

展覧会では、創業者ファミリーが手がけた銀の装飾品から、1920年代のアールデコ様式のもの、イングリッド・バーグマンやグレース・ケリーなどのハリウッドの女神たちが身に付けたジュエリーなどが、時代を追って並び、現代に至るまでのスタイルの変遷がわかるような構成に。

中でも注目は、エリザベス・テイラーにまつわる作品が約7点も展示される「エリザベス・テイラー ルーム」。彼女が1972年2月27日の40歳の誕生日に、夫のリチャード・バートンから贈られたソートワール(ネックレス)は、およそ65カラットのサファイアを中央に配したもので、映画「別離」(1974年)に出演した際にも身に付けたそう。

このほかにも、ソートワールとセットになったおよそ25カラットのサファイアのリングや、映画「クレオパトラ」(1963年)で着用したジュエリーを衣装とともに展示されるとか。

極東アジアや日本にインスピレーションを得た作品も多く、今回は日本の美意識を表現した作品として「富士山」のブローチを展示。「マザーオブパール」と呼ばれる光沢の美しい真珠貝を背景に、ダイヤモンドで富士山の眺めを描いたブローチは、浮世絵を感じさせる芸術品。


独自性の高いモチーフも、ブルガリの魅力のひとつ。古代ギリシャ・ローマ時代より「英知」や「若さ」、「永遠」のシンボルとして愛された「セルペンティ(蛇)」をモチーフにしたコレクションも登場。白蛇を模したブレスレットウォッチは、エナメルでうろこを表現していて、エレガントさが漂う。


また、40周年を迎える「ブルガリ・ブルガリ」の原型となった「ブルガリ・ローマ」のウォッチも展示される。もとは、顧客へのクリスマスギフトとして限定生産されたデジタルウォッチが話題となり、愛され続けるコレクションに成長したそう。

展示会場である表慶館には印象的な天井ドームがあり、ここにはジュエリーのプロジェクションマッピングをループで投影する予定とか。天井を見上げれば、頭上のジュエリーも楽しめる。

イタリアの美意識が詰まったジュエリーの輝きに包まれて、女友達とアートな時間を楽しんで。

画像 トップ:ソートワール(部分)1969年 プラチナ、サファイア、ダイヤモンド
上:「富士山」ブローチ 1971年 ゴールド、プラチナ、マザー オブ パール、エナメル、ダイヤモンド
中:「セルペンティ」ブレスレットウォッチ 1970年頃 ゴールド、エナメル、ダイヤモンド
下:「ブルガリ・ローマ」ウォッチ 1975年 ゴールド、レザー/麻ストラップ