決定力不足じゃない、希望不足だ!

3日、日本代表ハリルホジッチJAPANがワールドカップ・アジア2次予選のカンボジア戦に臨みました。本田△らの先制弾を含む3得点。日本のシュート34本に対して、カンボジアのシュートは1本ほど。試合開始前から「勝つだろう」と思っていた試合で、案の定勝った。さすが日本代表です。

ただ、「予選で勝った」という状況ほどには手放しで喜べない空気感があるのも確か。翌日の新聞一面には「モヤモヤ」「34本で3点」など、むしろ不満を書き連ねるような論調も。スポニチなどは完全にサッカーをスルーして、「楽天は来季星野氏がGMになるらしいでぇ!」を一面に持ってくる始末。今年と何が違うのかよくわかりませんが、そっちのほうがビッグニュースらしいです。

これは決定力不足だからということではない。もはや勝った負けたの問題ではない。話題性として、日本代表は今非常に低迷の時期にあるということなのでしょう。高校野球で連日一面を飾った清宮・オコエであるとか、世界陸上で日本勢の注目トピックとなったサニブラウンであるとか、ああした「書きたい」素材が今の日本サッカーにはいないのでしょう。

25歳を過ぎたオッサンがこれからどうなるかというのは、大体においてタカが知れています。20代後半は「完成品」です。ここから何かが起きるかというと、まず起きないのです。あとは「結果」で語るしかない。何かが起きるかもしれないという「希望」で語ることはできない。今の日本サッカー、まぁ新聞が語るのは主に日本代表だとすれば、「希望」を語るほどの素材がいない。そこにこのドンヨリとした空気感があるように感じます。

まだ未完成の10代で世間にお披露目されるような素材でなければ、希望などわきはしません。この希望不足は実力不足でもあり、インフラ不足でもあります。走って、ボールを蹴る競技なのですから、本当の好素材であれば高校年代くらいでトップにきて何ら不思議はないはず。それが出てこないというのは、実力として物足りないのは事実。

ただ、出てこないなら出てこないなりにお披露目するインフラというのがあればよいのですが、それもない。お披露目されるべき年代の選手が高校とユースとで分散し、テレビに映る高校サッカーを見てもココに本当に「日本一の若者」がきているんだかいないんだかすらよくわからない。

2018年ロシアワールドカップに向けて、コイツなら今まで届かなかった世界に届くかもしれないとカンチガイさせてくれるのは誰なのか。それが見えないチームであることが、今のモヤモヤなのかもしれない。5年前6年前の彼らより、きっと今の彼らのほうが強いのだろうと思いつつも、5年前6年前に同じメンバーに感じた「希望」の伸び代はなくなっている。本田△が吉田が香川が決めた試合を見ながら、そんなことを思うのです。

ということで、よくも悪くも安定のチカラを見せたハッテンクライトリタカッタJAPANについて、3日の日本テレビ中継による「日本VSカンボジア戦」からチェックしていきましょう。

◆日本のどこかに「10代」「天才」「美少年」はおらんのか!出てこい!

シンガポールに引き分け、まだ1試合を終えた段階ではあるものの、日本は2次予選でグループ4位という状態。2位までに入らなければノーチャンスという予選で4位。やや心配な立ち上がりです。この日の対戦相手カンボジアは最下位有力候補。予選突破を狙うなら、ココは絶対に勝たねばならない試合です。

日本の先発はGK西川(所属チームアリ)、DFラインに長友・森重・吉田・酒井宏と並べ、中盤には山口、長谷部・香川と入ります。注目の前線には武藤、岡崎、本田△。何と言うか、かなりガッチガチのメンバーを組んできました。予選を通じて成長するというよりは、全力で勝ちに行くような陣容。ベストメンバー規定か何かでもあるかのような顔ぶれです。これはカンボジア代表にとっても嬉しい本気モードではないでしょうか。

そして始まった試合。開始15分で勝利を確信します。カンボジアは引いて守りを固めてこそいるものの、特に固まってはいません。中央のいい位置でボールを簡単に受けることもできますし、サイドにまわせば1対1の勝負で簡単に攻め上がれます。さらに目の前の選手しか反応してこないので、ひとりがズレてできたスペースは基本的に使い放題。

サイドで睨み合いをしたあとは、SBとCBの間には広大なスペースが生まれ、そこを香川や岡崎、あるいはSBなどが自由に使うことができます。ペナルティエリアの中でコネまわしたりなんて余裕もあるほどで、「こりゃどうやっても3点くらいは入るな」という感触。ゲームなら「オート操作」に切り替えてメシでも食いにいっても大丈夫な感じです。

森重のバックヘッド、香川の抜け出し、武藤のシュート、吉田のヘッド…あとほんの少しで入りそうな場面が何度も訪れます。ワールドカップなら、その1回を外したことで5年くらい「あんとき外したヤツや!」と言われるレベルのチャンスが数々訪れます。大久保嘉人さんを見るたびに「アソコで決めとったら、今こんなに空気悪くなってないんやで!」と思う感じのチャンスが怒涛のように訪れます。決めるまでは時間の問題。逆に決まらなかったパターンのほうが面白いんじゃないか。そんな試合です。

↓で、前半28分に本田△がズドンと撃ちましたらば決まりました!


ま、遅かれ早かれって感じだったな!

どんな形かはともかく、このペースで90分ゼロってのは逆に難しい!

大した喜びすら見せないハイルデショウナソリャJAPANの面々。最近妊娠を発表したばかりの宇佐美貴史さんにハラボテパフォーマンスを捧げる的な動きも特にありません。日テレの中継では「ピッチ内の会話が足りない」とブツクサ文句を垂れる城さんと、ニヤニヤしながらブラックなことを言う岡田武史さんのトークとかが相乗効果を成し、ダークネスが広がっていきます。ぜ、全然盛り上がってねぇ!

↓むしろ香川さんが無人のゴールの目の前で外したヤツのほうがドーンと盛り上がった感じさえ!


これワールドカップでやったら20年言われるヤツやで!

柳沢さんとか引退してもその話ばっかりだからな!

むしろ、ワールドカップでやろう!

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ハイ、これで前半終了。チャンスはいっぱいあったので見どころとしては多いのですが、挙げればキリがないので大胆に割愛していきましょう。何せ30回くらい豪快に外す試合ですからね。30回も「アー!」「ぬぉぉぉ!」なんてやってるわけにはいかないのです。山口蛍さんが特攻の拓みたいなヘアスタイルから繰り出す観客席への撃ち込みなども、2度も3度もあげつらうほど誌面に余裕はないのです。

↓「山口蛍には覚醒が求められる」って記事の写真は、完全に覚醒後の雰囲気!

誰だよこの学校の生徒指導担当www

体脂肪だけじゃなく髪型とか服装とかも指導しろwww

生徒さんが覚醒してますよ!

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後半に入っても、流れはまったく変わりません。むしろカンボジアが疲れてくるぶん、その差は広がっていきます。後半5分には吉田麻也さんの地を這うミドル(※割愛)で点差を広げ、勝敗も含めてほぼ決します。一方的に相手陣内でボールを回し、最後は日本が外して終わるという流れの繰り返し。

外して外して外してというのがつづくと、だんだん気持ち的にはカンボジア頑張れモードになってきます。聞けば、向こうは空前のサッカーブームで、ホームの試合には5万人とか集まるそうじゃないですか。きっと、ホンダやカガワやナガトモのシュートを防ぐひとつひとつのプレーに湧いているんでしょうね。いつかもっと大きく羽ばたく「希望」の手応えを感じながら。

そう考えると、アジアサッカー全体の発展のために、ガッチガチのメンバーでスコンスコン外しまくる試合を演じるのも悪くはありません。ホタル・ヤマグチの強烈なミドルが枠外に外れたとき、向こうは「フゥーーーー」と大きな安堵のため息をついているかもしれませんからね。そう思っていただければコチラとしても幸いです。

↓ダメだぞ!絶対に笑っちゃダメだぞ!本田△も笑っちゃってるけど、笑っちゃダメだぞ!(8分30秒頃から)


長友サイドから戻して中央へ

山口から逆サイドへ展開

その間に長友はエリア内へスルスル

本田△のミドル

長友飛び出してブロック

長友笑う

本田△もたまらずニッコリ

本田△さんのイイ顔芸が久々に出たなwwww

「ナニコレ」って感じがよく出てるwwww

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結局日本はこのあと香川さんのやり直し禊ゴールなどで点差を広げ、3-0で勝利しました。4戦勝ちなしの状況でもあり、まずは勝ってよかったというところでしょうか。本当ならココで武藤・宇佐美といったところが活躍しまして、「新エースがチーム救う」的な話にできると満点だったのでしょうが、まぁそれはあとのお楽しみにとっておきましょう。

このパッとしない時を超えて、一周まわった先に新しい希望の舞台はあるはずです。その頃には本田△・岡崎といったあたりは老獪なベテランとなって最後のチカラをチームに捧げ、香川真司はチームの大看板として「苦しいときは俺の背中を見ろ」と若者を鼓舞し、清宮・オコエ・サニブラウンみたいなのが怖いもの知らずのプレーを見せて日本を希望でわかせてくれていることでしょう。そんな希望を大舞台でお披露目するためにも、どんな形であれ、モヤモヤしていても、勝っておくことが重要です。2018年までに間に合えばそれでいいのです。

冬来たりなば春遠からじ。

冬は大地の草も枯れるからこそ、春に花吹くスペースも生まれるというもの。

結構、今の大地にはスペースありそうなんで、若い芽にはガンガン吹き出してもらいたいものですね。


この際「美少年」じゃなくてもいいや!「10代」「天才」でお願いします!