第一に結果が求められるカンボジア戦で、守備面に力を注ぐことを語った山口。そのタスクをこなしたうえで、持ち味の攻撃力を発揮し、隙あらばゴールも狙うつもりだ。写真:徳原隆元

写真拡大

 ミックスゾーンでの第一声で、山口蛍は必勝を誓った。相手はFIFAランク180位と格下で、すでにワールドカップ予選で2敗しているグループリーグ最下位のカンボジア。力の差を考えると勝って当たり前の試合だが、仮に6月のシンガポール戦のように勝利を逃せば、予選突破に暗雲が立ち込めてくる。求められるのは勝点3のためのゴール――。しかし、このボランチは、まずは守備面に力を注ぐと語った。

【日本代表】9.3カンボジア戦&9.8アフガニスタン戦に向けたメンバー23人
 
「(日本が押し込む展開は)あらかじめ想定はしていますし、そのなかで自分たちが攻めている時間が多くなるかもしれないけど、カウンターは気をつけなくちゃいけない。攻撃した後の切り替えの守備は攻撃よりも徹底したほうがいいのかなと思います」
 
 その真意は、「前にはクオリティの高い選手がいるから」というチームメイトたちへの信頼だ。目下、ドルトムントで絶好調の香川真司を筆頭に、本田圭佑、岡崎慎司とタレントは揃っている。彼ら能力の高い前線を気持ち良くプレーさせれば、自ずと点は取れると信じている。
 
「ワンタッチ、ツータッチで叩けるところに上手くサポートできれば良いと思うし、来たボールを簡単に返してあげたりとか、そういうところでリズムが出てくると思う」
 
 そのうえで、「みんなが攻撃、攻撃になっている時に、変な取られ方だったりとか、GKがキャッチしてカウンターっていう時に自分がひとつ目を上手く防げれば良い」とリスク管理もこなす。自分の役割は黒子。チームを機能させるための潤滑油として働くつもりだ。
 
 もっとも、そうした役割をこなしたうえで、ゴールへの意欲も失ってはいない。東アジアカップの韓国戦で決めた持ち前のミドルシュートはもちろん、「2列目、3列目から飛び出して行くのも必要」と虎視眈々と代表での2ゴール目も狙っている。
 
 無尽蔵のスタミナを活かして相手の攻撃の芽を積み、その勢いのまま前線に進出してゴールを奪う。必勝体制で臨むカンボジア戦では、山口の真骨頂と言えるそんなプレーが見られるかもしれない。
 
取材・文:五十嵐創(サッカーダイジェスト編集部)