日本の家電といえばこれまで、オーブンレンジなど「この一台で全部できます」を売りにした“多機能家電”が主流だった。ところがこの2〜3年、その様相が変わってきたと語るのは、家電コンシェルジュの神原サリーさん。

「ノンフライヤーやミニコンベクションオーブンが注目され、“単機能小型家電”が続々登場し始めました。ひとつの機能に特化した美しいデザインの小型家電は、部屋のアクセントとしてインテリアになじみ、暮らしを楽しむ消費者の心をキャッチしたんです。

 単機能の小型家電は以前からありましたが、おもちゃっぽくチープな印象で上質さに欠けていました。一方、デザイン性が重要視される海外メーカーの小型家電は、毎日使いたくなるものばかり。輸入家電が日本の市場に増えたことで、消費者の選び方も変わっていったのだと思います」

 最近は日本のメーカーでもデザイン性を重視した家電が増え、モノ作りが変わってきたことを実感していると神原さん。そもそも日本のモノ作りでは、厳しい安全基準をクリアすることが最優先課題であり、品質の高さは他国の追随を許さない。その一方で、デザインには限界があると考えられていたが、現在では安全性とデザイン性を兼ね備えた家電も出始めており、今後は“メイド・イン・ジャパン”の小型家電の幅も広がりそうだと言う。

「心に響くポイントは人それぞれ異なると思いますが、ライフスタイルや好みに合わせて取り入れたくなるのが小型家電の魅力。流行を追うのではなく、“出しっぱなしでも部屋に調和するか”“触り心地はよいか”“音は気にならないか”など、自分の五感に合うものを選び取ることが大事です。

 一方、必需品ではない買い増し家電だからこそ、一度しまいこんでしまうと使わないまま“しまう家電”になりやすいのも事実。置き場所を確保した上で、妥協せずにずっと愛せそうな“うふふ家電”を購入しましょう」

※女性セブン2015年9月10日号