“左”で生き残り賭ける米倉「自分を出せるのがプロ」

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 本職ではない。千葉在籍時に右SBとして能力を開花させたDF米倉恒貴。14年にG大阪に移籍すると右の翼として躍動し、チームの3冠に貢献した。右SBとして成長を遂げてきた男だった。しかし、日本代表のデビュー戦は左SBとして迎えた。

 東アジア杯第3戦中国戦、左SBとして出場した米倉だが、そのポジションでのプレー経験はなかった。しかし、積極的な攻撃参加で好機を演出すると、前半41分にはDF槙野智章のスルーパスから抜け出してゴール前に折り返し、FW武藤雄樹のゴールをアシストした。米倉自身も「中国戦は初代表だったので、攻撃でいいところを出そうとして、ドンドン前にアグレッシブに行けました」と持ち味を発揮できたと語っている。

 経験のなかった左SBで見せた輝き。だからこそ、日本代表を率いるバヒド・ハリルホジッチ監督は「左SBの候補」として、今回も米倉を招集した。

 右が本職ながらも、左の候補としての招集。しかし、本人は「葛藤はないです」と意に介さない。「僕は昔からいろいろなポジションをやってきましたし、与えられたところで自分を出せるのがプロだと思っています。ここが出来て、ここが出来ないというのではなく、与えられたポジションで全力を出したい」と右だろうが、左だろうが、与えられたポジションで結果を残すことが“プロ”だと力強く語った。

 3日にはロシアW杯アジア2次予選第2戦カンボジア戦が控えている。W杯予選は自身にとって初となることで、「新鮮な気持ちですね」と目を輝かせた27歳は、「まずはチームの一員として、しっかり戦いたい」と胸を張って答えた。

(取材・文 折戸岳彦)


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