柴崎岳は7月末、約1カ月の負傷離脱からやっと復帰した。そしてそのまま東アジアカップに突入したものの、本来の力を見せて日本を救うことはなかった。

それでもヴァイッド・ハリルホジッチ監督からの信頼は抜群だ。

「彼はここ何回か呼んでいます。前回(の東アジアカップ)はケガがありましたからトップパフォーマンスに行くのは難しかったのですが、彼はかなり伸びている選手だと思います。ディフェンス面もアグレッシブになってきましたし、オフェンス面でもボールなしでもいい働きをします」

柴崎はカンボジア戦のキーポイントをこう考えている。

「どういった試合になるかはわかりませんが、しっかりと試合に入ること(が大切です)。いろんなシチュエーションを考えること、ピッチに入るのは選手なので、選手がしっかり判断していこうと思います」

「縦に速く」という監督の指示を守っているだけでは勝てないということだろう。では柴崎は、どんなプレーで日本に勝利をもたらそうと思っているのだろうか。

「もっと流動的な動きがあってもいいかと思いますし、もっとアグレッシブにチームを活性化する動きだったり、ボールタッチだったり、そういうのを増やしていく。もちろんシュートの意識を持ちたいと思いますし、打てると踏んだらミドルシュートを狙っていこうと思います」

そこまで言うと、柴崎は一息ついて続けた。

「打つタイミングを逃さずにゴールを狙っていきたいと思います。今、そこが自分に足りないところかと思っていますから、その意識をいつもより持っていこうと思っています」

実はそのことこそ、ハリルホジッチ監督が記者会見で柴崎へのメッセージとして発した言葉だった。

「柴崎にはもう少しシュートを打ちなさいと言いたい」

柴崎と監督の考えている課題は同じ。となると、あとは柴崎がレーザーのようなシュートでゴールを揺らせば、日本の抱える問題の1つは解決する。

監督の言うことを応用しようとするのと同時に、監督から要求されていることもこなそうとする。それができるのが、才能溢れる柴崎だ。同じポジションには香川真司、原口元気の他にも、本田圭佑という強力なライバルが揃っている。それでも、柴崎のミドルシュートは、今後の日本の大きな武器になる可能性は十分に大きい。

【日本蹴球合同会社/森雅史】