「製造条件に左右されない高安定なアモルファス酸化薄膜トランジスタ」の製品サンプル(撮影:防犯システムNAVI取材班)

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 「イノベーション・ジャパン2015」が東京ビッグサイトで、27・28日に開催された。現在、大学や高等専門学校(高専)が研究を行っている技術と企業を結びつけ、共同研究や技術移転、ライセンス供与などに繋げるマッチングの場として、国立研究開発法人科学秘術振興機構(JST)が主催した。

 同イベントには、医療、環境、情報通信などさまざまな産業に向けた技術が一堂に会していたが、防犯、セキュリティ、見守りといったジャンルにも活用できる技術が複数出展されていたので紹介していきたい。

 今回ピックアップするのは、工学院大学総合研究所の助教・相川慎也氏が中心となって研究する「製造条件に左右されない高安定なアモルファス酸化薄膜トランジスタ」だ。

 放送業界を筆頭に、セキュリティ業界でも昨今、4K画像などの高解像度の映像機器が続々と登場しているが、撮影した高解像度の映像を享受するには、4K解像度に対応した大型ディスプレイが必要になる。この大型化に伴う課題として、消費電力の削減が挙がっており、その解決策として、そのディスプレイの材料に酸化物半導体が使われるようになった。

 しかし、従来の酸化物半導体は、薄膜化する製造過程における特性のバラツキがあり、その影響で画像ディレイやコマ落ちといった現象が見られるという新たな課題に直面していた。

 「製造条件に左右されない高安定なアモルファス酸化薄膜トランジスタ」は、成膜時の酸素分圧に対して鈍感なシリコンを添加材料に用いることで、従来品よりも成膜時の電気伝導率を安定化することに成功している。

 この技術によるメリットとしては、4K対応の大型ディスプレイやデジタルサイネージなどで省電力化とコストダウン、コマ落ちや画像ディレイといった現象の抑制できる点が挙げられる。

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