夏から少しずつ出回っているいちじくは、プチプチの食感と甘酸っぱさが特徴。今が一年でもっともおいしく食べられておススメの時期です。便秘に悩んでいる人や、貧血で体調の悪い人には効能があるとされる果物なので、おやつに取り入れてみてはいがかでしょうか?

いちじくとはどんな果物なの?

いちじくはクワ科の植物。いちじくの名前の由来には、毎日、または一月にひとつ実が熟すので「一熟」になったという説があります。「不老長寿」の果物としてその栄養価が高く評価されています。プチプチの粒は種ではなくなんと花、というのは意外ですね。いちじくは日本には中国から江戸時代に長崎に伝来しました。当時は薬用として使われていましたが、その後食用としても栽培されるようになっています。

白い液体に含まれるフィシンが消化促進

茎から出る乳液は、肌につくとかゆくなるといわれます。これはたんぱく質の分解酵素プロテアーゼの作用です。乳液の成分はフィシンで、いちじくが傷つくとそこから侵入する菌を殺菌したりして、害虫からいちじくを防御しているのです。民間療法では、古くから乳液をいぼとりの薬として用いています。フィシンの効果で、いちじくを肉料理に使うとたんぱく質を分解して肉を軟らかくします。また、胃腸の機能を高めて、消化の促進や二日酔いを回復するはたらきがあるので、デザートとしていちじくを摂るとよいでしょう。炎症を緩和する効能もあり、のどの痛みを抑えます。

食物繊維に植物性エストロゲンも

いちじくはペクチンを多く含みます。水溶性食物繊維であるペクチンは腸のぜんどう運動を活発にして便秘の解消を助けます。コレステロール値の減少や血糖値の上昇を緩和する作用もあります。カルシウムや鉄分などのミネラルがバランスよく含まれており、貧血予防や骨や歯を丈夫にする効果も。カリウムは、体内の塩分を排出してむくみや高血圧を防ぎます。またいちじくの果汁から抽出されるベストアルデヒドは、がんを抑制すると最近注目の物質です。さらに女性にうれしい成分としては、植物性エストロゲンが含まれるので、女性ホルモンに似たはたらきを持ち、生理不順や生理痛の緩和、肌荒れを予防する作用もあります。是非旬のいちじくをたっぷり食べてくださいね。


writer:松尾真佐代